Nintendo Switchのローグライクアクション ベスト10(後編)
前回から引き続き、並みいるSwitchのローグライクアクションの中からベスト10を選んでいきたいと思います。 これを書くにあたって何十本とプレイしたので、それなりに妥当なチョイスができているんではないかと。
というわけで、ローグライクアクションベスト10の上位を発表してみたい。 前回説明したように、各作品は以下の要素から評価を行い、その総合で順位をつけてみた。
- ランダム性・・・プレイするたびに、どれだけ違う内容が楽しめるか。プレイヤーの手の及ばない要素があるか。
- ボリューム・・・キャラクターやアイテムなどにどれだけバリエーションがあり、長い間楽しめるか。
- 戦略性・・・探索のコツなどの知識が、攻略にいかに影響するか。工夫することでうまく進めるようになるか。
- アクション性・・・クリアするために、どれだけ繊細で激しい操作が必要となるか。
- 難易度(一周)・・・当面の最終ボスを倒すまでの相対的な難易度。
- 難易度(完遂)・・・隠しボスや、最難関モードをクリアするための難易度。限界突破あり。
第5位 ダングリード
ランダム性 | ★★★☆☆ |
ボリューム | ★★★★★ |
戦略性 | ★★★★☆ |
アクション性 | ★★★☆☆ |
難易度(一周) | ★★★★☆ |
難易度(完遂) | ★★★★★★★ |
バランスのとれたシステムと充実のボリュームがウリの一作。 9位のNeon Abyssと似た横画面で、装備は自由に変更できる。 武器の挙動はそれぞれ異なっており、剣や弓、ブーメランや銃など好きなスタイルで戦えるほか、装備にはセットによるシナジー効果もある。 マップを探索すると満腹度が減り、その分だけ能力アップの食事が食べられるのも独特。 敵もボスはかなり厄介な攻撃を仕掛けてくるし、隠しボスも複数種類いて、撃破するのはなかなか苦労する。 加えてハードモードではただ敵の攻撃力が上がるとかではなく、新たなボスが出現し、地形パターンも増えるなど良調整なのも高評価の理由。
第4位 Wizard of Legend
ランダム性 | ★★☆☆☆ |
ボリューム | ★★★★☆ |
戦略性 | ★★★☆☆ |
アクション性 | ★★★★★ |
難易度(一周) | ★★★★☆ |
難易度(完遂) | ★★★★★★★★ |
本作は、激しい魔法バトルが魅力。 武器として使えるアルカナは属性ごとに種類が多彩で、いい感じのコンボが決まる組み合わせを探すのが楽しい。 敵の挙動が一筋縄ではいかないのが特徴で、どいつもこいつも激しい攻撃を仕掛けてくるため、いかに行動を潰すかが重要となる。 他方でボスは行動を潰せないため猛スピードの攻撃をガンガンしてくるし、段階を追うに従ってそのスピードはさらにアップ。一瞬のスキを突かないと手も足も出ない。 かと思いきや、ラスボスはそれをも上回るスピードの持ち主なのである。おまけに強さが限界突破する本気モードまであるときている。 必死に攻撃をかわし、わずかなチャンスを見つけて反撃、ということをやっているうちに、プレイヤーの操るキャラはラスボスにも劣らないスピードをもった「伝説の魔法使い」になっていることだろう。
第3位 Enter the Gungeon
ランダム性 | ★★★★☆ |
ボリューム | ★★★★★ |
戦略性 | ★★★☆☆ |
アクション性 | ★★★☆☆ |
難易度(一周) | ★★★☆☆ |
難易度(完遂) | ★★★★★ |
以降はもうラインナップがわかってしまったかもしれないが、本作は3位の位置である。
ゼルダ的に区切られたマップを探索するというアイザックの基本に忠実なシステムながら、奇想天外な銃が多様に性能変化するランダム要素、手強いボス戦、豊富なアンロック・隠し要素と遊びがいたっぷり。
選べるキャラクターも多く、それぞれに異なったボスが用意されているので何度でも楽しめる。ポップでかわいいグラフィックも魅力の1つだろう。
全体的な難易度はそれほどでもないが、過去ボスは装備が固定なだけに結構手強いし、ボクシング対決で完勝するのは相当練習が必要だった。
Dead Cells
ランダム性 | ★★☆☆☆ |
ボリューム | ★★★★★ |
戦略性 | ★★★★★ |
アクション性 | ★★★★★ |
難易度(一周) | ★★★☆☆ |
難易度(完遂) | ★★★★★★★★ |
ハードな世界観の中にコミカルな要素が見え隠れするこちらも大傑作。
ローグライクのランダム性、パリィのある熱い戦闘、隠し部屋まで生成される探索要素のあるマップが組み合わさった上で、カラーごとの成長と装備のチョイスによる戦略性や、多数の分岐や隠しアイテムによるボリュームも加わったとんでもない作品となっている。
難易度で要求されるプレイが劇的に変化するのも特徴で、最初は適当にやっていても最後まで行けるだろうが、そこから回復薬の削除、敵の種類の増加、瘴気の追加と難易度が天井知らずで上がっていく。
そのため高難度で進むためには最適な装備を選択し、進むルートを計画的に設計して強化を行い、敵のパターンを見切って被弾を減らさなくてはならない。
それでも最善手が固定されるわけではなく、有効な装備にはかなりの幅が存在していることも、絶妙な調整の賜物だといえるだろう。
The Binding of Isaac: Rebirth
ランダム性 | ★★★★★ |
ボリューム | ★★★★★ |
戦略性 | ★★★★☆ |
アクション性 | ★★☆☆☆ |
難易度(一周) | ★★★★☆ |
難易度(完遂) | ★★★★★★★★★★ |
パイオニアかつ未だに頂点だと思えるローグライクアクションの金字塔。
何より2Dゼルダ風のマップをランダム生成し、特殊部屋や隠し部屋まで設けたというのが革命的で、後の作品ほとんどに影響を与えているといえる。
操作は単純だが動かしやすく、アイテムの組み合わせによって無限のシナジー効果が生まれるのも魅力。
かといってすべてランダムかというとそうではなく、いかにリソースを節約し隠し部屋を見つけるかという点で、戦略の介在する余地も大いにある。
またキャラによっても性能は変わるし、ボスラッシュやチャレンジモードもあり、それぞれ新規アイテムがアンロックされる。
その上DLCも次々と作られており、キャラクターやアイテムがどんどん追加されている。ボリュームについても圧倒的である。
難易度はピンキリで、被弾即アウトのザ・ロストでのクリアは超絶至難。アイテム解放のためにはハードにしてボスラッシュもやらなくてはいけないので、随一の難しさといってもいいだろう。
今回のランキングはどうだっただろうか。ローグライクアクションというジャンルが近年最大の発展を遂げていることは、山ほど類似作品が作られていることからも読み取れるが、そのような状況になっているのもこのジャンルが繰り返し遊べるランダム性、知識が重要になる戦略性、プレイヤーの腕が問われるアクション性を兼ね備えているからである。
なおかつ、参入のハードルの低さも繁栄の理由といえる。Caveblazersのようなファミコン以下のグラフィックでも十分練られていれば名作になりうるわけだ。
今回紹介できなかった作品以外にも面白いものはまだあるので、もっと知りたい人はゲーム紹介のページを見てみてほしい。