ルドラの秘宝RTA動画のプレイ内容の分析20(デューン3)

Gayaline

 ここまで約3ヶ月、20パートにわたって続いたルドラRTA動画も、いよいよ終わりを迎えます。同じく解説も今回で完結です。

 前回でいよいよラスボスの直前までやってきたので、ラスボスとエンディングのみが残っています。当然ながらネタバレ注意。


 ルドラの補助なしRTA動画も最終パートとなりました。ここまで20回、10時間近いプレイ時間だったにもかかわらず、非常に早い投稿頻度で見事完結まで持っていってくれました。最後の動画がこちらになります。

ルドラの秘宝 補助なしRTA デューンの章 1:35:20 Part3(終) - ニコニコ動画

ルドラの秘宝 補助なしRTA デューンの章 1:35:20 Part3(終) [ゲーム] これにて終わりです。次の予定は未定です、本格的♂冬眠に入ります。それでは皆様よいお年を。縛り内...

 前回はサイゾウをやっつけ、ベルザンディ神殿に乗り込んでミトラの子分を撃退したところまででした。いよいよ残るは最終ボス。気合を入れて解説と検証していきます。

 まず戦闘前準備ですが、それぞれの装備はこんな感じです。

デューン シオン サーレント リザ
武器 ダークボウ ひかりのつるぎ デスファルコン オフィーリア
アレクサスメイル アレクサスメイル アレクサスメイル アレクサスメイル
ロジカルキャップ キーツヘルム ロジカルキャップ ロジカルキャップ
その他 ピュアリング ベゼウィング ピュアリング ピュアリング

 防具属性は全員が水、風、陽でこれは確定でしょう。サーレントはモンタノシールドなど邪魔にならない属性の盾を持ってもいいかと思います。武器は属性がバラバラですが、これはラスボスの特性のために必要になるものです。

 準備を整えて最後の部屋にワープすると、大きな鏡が置いてあります。地上の風景をしばらく映した後、専用曲とともにミトラ登場。この段階でもミトラがなぜゴモラやガフを造り、滅亡と再生のプロセスを進めたかは明らかになっていないですが、彼は

2万年‥ 

意外とはやかったな‥

だが‥‥ 本当に私を、倒せるのか‥‥?

と言います。ハウゼンやサイゾウを倒したことを告げると、

かまわぬ‥‥ それでなければ 私の目的にはたどり着けない‥‥

行くぞ! おまえ達が私を倒せる存在か ためしてくれる!

と戦闘突入へ。なおこの曲はサントラでないと最後まで聴けません。iTunesで購入できるので買いましょう。

ミトラ第一形態戦(1:37~)

 いよいよやってきましたラストバトル。最初の形態のHPは10000、ダメージ限界は1232。防御が硬くて魔防に穴があります。

 攻撃も風属性言霊だけなので、コペイヤウスであっさり5ターン撃破。でも上の名前にあるように、例によって変身するわけで。

意外と強いな‥ ならば、我が力ときはなたねばなるまい‥‥ 我が力の解放は全宇宙にひびきわたる。 奴らもそれに気づくだろう‥‥

と何か意味深なことを言って第二形態に変身します。

 ここは特に難しくないですが、言霊の威力を上げるか悩みどころ。コペロベムニなら4ターンになりますが、消費が倍以上だし、長引くのはこの後なので控えるべきかも。


ミトラ第二形態戦(3:21~)

 超絶かっこいい音楽とともに突入したこの形態。なんか長いしっぽのある人体の骨格というか鎧というかの姿。HPは一気に増えて26250で、ダメージ限界は1248。魔防もかなり上がります。

 こいつはかなり特殊な能力を持っています。それは攻撃された属性に変化するというバリアチェンジ的な奴です。なので陰→陽→陰→陽と順番に殴るのが効果的。動画でもそんな感じに攻撃しましたが、とにかくタフなので41ターンもかかってしまいました。

 さて、こいつをうまく倒すには、バリアチェンジの仕組みを理解する必要があります。動画では誤解があるようでしたが、その仕組みはシンプルで、物理・言霊を問わず直前に攻撃された属性(無属性を含む)に変化する、というものです。次の与ダメージ表を見てください。

コペイヤムニ コペテヌビト
反属性の後 320 326
反・同以外の属性の後 162 180
同属性の後 80 84

次に、武器の方のダメージ表も出してみましょう。

ダークボウ パーディタ ひかりのつるぎ
反属性の後 280 225 256
反・同以外の属性の後 192 149 173
同属性の後 96 73 83

見ての通り、武器でも言霊でも、同属性の後はダメージ半分、反属性の後はダメージが上昇しています。つまりは、直前に攻撃された属性になっているということです。

 ここで2つ目の表をよく見ると、反属性の後は言霊の場合と違ってダメージが2倍になっていないじゃないかと思うかもしれません。動画でもその点は不思議ということになっていました。この理由は簡単で、武器で弱点属性を突いた場合、言霊の時とは違ってダメージが倍ではなく1.5倍になるからです。このことはcokEtoriさんがすでに発見されています。つまりダメージが3分の2になっていた箇所はリザの風武器の後に攻撃したからで、あれが通常倍率ということです。

 これに加えて押さえておくべきことは、ミトラはどの形態も銃に弱い、ということです。第二形態ならミラージュで360ダメージが出ます。

 これらを踏まえて、できるだけダメージを増やす方法を考えてみましょう。ミラージュを使う場合は、ひかりのつるぎのダメージを増やすためにサーレントがコペテヌムニを使えばよく、合計ダメージは840ほどです。

 しかしこれよりも、相反する属性言霊3回の方がダメージは大きいです。最初は陽属性から始まるので、コペテヌムニコペテヌキラを順番に使えば約1000のダメージになります。この場合上記と違って、回復が2人必要になった場合でもペースが乱れないというメリットもあり、選ぶなら圧倒的にこちらです。だいたい29ターンには縮むでしょう。もう少し強い言霊を使えるかは、次も踏まえて考える必要があるので、一旦保留としましょう。

ミトラ第三形態戦(10:50~)

 しぶとい第二形態を倒して安心したのもつかの間、私はまだ1回変身を残していると言わんばかりに、ミトラは最後の変身をします。サイゾウ達も知らないヒミツの姿らしいです。現れたのはいやにコンパクトにまとまった宇宙人のような存在。流れとしてはクロノトリガーに似てますが、あれよりはもう少しスタイリッシュですね。あと、口調が私→俺様→女性っぽいと変化するのもポイント。流れるBGMには、4人の主人公のテーマが隠れているので注目です。今までの冒険が思い起こされる最高の演出。

 この第三形態こそがミトラを(少なくとも初見では)RPG有数の強ボスに位置付けている要因です。HPは25000、ダメージ限界は1264。第二形態は全体物理メインのくらやみのくもみたいな力押しでしたが、こちらはゾーマというか、定番の補助魔法解除に加え即死、感電までやってきます。幸いなことに補助解除はサービス行動になるわけですが。

 攻撃は「流」「断」「浄」「死」「乱」とシンプルかつスタイリッシュ。流の威力が飛び抜けているので水防具抜きでは苦戦するでしょう。全体即死により運任せになるのも怖いところ。

 動画ではシオン以外はコペテヌキラで攻撃し、26ターンでとどめを刺しました。途中でシオンを狂戦士にしてダメージアップを図っていましたね。

 この形態になると陽弱点だし魔防も上がるので、ここは逆に武器で攻めるべきでしょう。ミラージュが355、ホワイトホークが300、狂戦士をかけたひかりのつるぎが500なのでだいたい22ターンで倒せる公算です。パーディタがあれば死や乱のスカや浄の後にリザも攻撃でき、ダメージ220の追加。

 あと、死で3人倒れるともはや立て直し不能でRTA終了なので、万が一に備えてザル(メガザル的な言霊)を作っておくべきです。これなら自分以外を復活できます。3人アウトは試している時に起こったのでないとは言えません。

 となるとこの形態ではほとんどMPを使わないので、第二形態でもっと費やしてよさそうです。ネックなのがコペテヌキラ、コペテヌムニが合わせて5秒程度のエフェクトなのに対し、コペエベムニとコペヨベムニは7秒以上もかかること。ターンが縮んでも時間が伸びたら意味がありません。どうせ最初の一撃以外は反属性ならどの組み合わせでもいいので、よりエフェクトの短い組み合わせはコペヒベムニとコペシベムニです。これだと6.3秒で1ターン1230ダメージほどになり、第二形態が24ターンにはなるでしょう。MPが足りるかについても、ベルザンディ突入時点でおいしいみずとホルンのみずが最大値あれば、ギリギリ足りました。

 これ以上の短縮となると、防具をどうにかするしかないと思います。より物防の高いものを選べれば、第二形態での回復の手数を減らせるので。まだまだ検討の余地はありますが、現時点で挙げられるのはこれくらいです。

エンディング

 激戦の末ミトラを倒すと、ついにエンディングです。内容については実際にプレイしてもらうかこの動画を見てもらうとして、少々コメントを。

 本作のエンディングには、不満の声も少なくないと思います。何よりラスボスの他に新たな敵がいることが判明し、その対策がまとまらないまま終了ですから。とはいえこの結末は必ずしも投げっぱなしとはいえないと思います。つまり決して今後どうなるかわからないものではなく、ある程度予想がつくのではないかと。

 虚空よりきたる者への対策をどうするかについては、最後にリザが言っていたように、ミトラから授けられた知識である滅亡と再生のプロセスには頼らないということはもう確定しているでしょう。そうなるとどうしたらいいのかということですが、そもそもデューン達がここまで来てミトラに打ち勝った段階で、4勇者の虚空よりきたる者への対策プランはもう完遂されていたわけで、最後の知識はおまけみたいなものです。

 ではその滅亡と再生のプロセスの成果とは何かというと、4人の主人公の存在がそれです。ダナンの予言書にあるように、シオンの力とサーレントの知識、リザの心とデューンの技。加えて、デューンが言っていたこの星の生き物が、ともに生きる方法を見つけだす事が大切」という見方が今回の旅の何よりの成果であり、旅を進める中で協力してきた仲間たちやいろんな種族の力を合わせれば、虚空よりきたる者にも十分対抗できるレベルに十分至っているものと推測できます。たとえ襲ってきたとしても特に問題なく撃退できるし、将来への備えもできるということです。

 そうなると、このエンディングは露骨な続編アピールと見るべきでもないと思います。虚空よりきたる者との戦いはそんなに大変なものじゃないので、一つの物語になるレベルにはならないかと。まあ、続編がなかった理由は13万本と言われている売り上げが不十分だったためらしいんですが。また、この世界に続編の余地がないということではなく、何せ2万年も歴史があるのだから、いくらでも物語を作れると思います。若い4勇者の話でも、ルドラと戦ったこれまでの種族のストーリーでも。

 というわけで、ルドラの物語は確かにここで「終」であるというのが自分なりの見方です。こういう風に考えれば、本作のエンディングの見方も変わるのではないでしょうか。これとは別の話として、すべてキャラがしゃべるだけで展開されていて単調なエンディングだというのは認めざるを得ないですが。いずれにせよ、ルドラの物語はこれにて幕を閉じます。RTAも見事完結。お疲れ様でした。


 ここまで20回にわたりaloma氏のRTAの検証と解説をやってきましたが、動画とともについに完結を迎えました。

 とはいえまだまだここで終わりではなく、次回にこのRTAのまとめというか、振り返りを行った上で、新たに提示したチャートを整理したいと思っております。もう少しお付き合いください。

コメント

「名前」をクリックし「ゲストとして投稿する」にチェックすると登録せずにコメントができます。