ルドラの秘宝RTA動画のプレイ内容の分析1(シオン0~2日目)

Gayaline

 近ごろのRTA界隈の盛り上がりを見ていて、ルドラも作ったら知名度を上げられるんじゃないかと思っていたところで、なんとルドラのRTA動画を解説付きで作成して下さる方が現れました。ずっとルドラをやっている当方としては、これは応援しなければと思い、当のRTAのプレイ内容を分析してみることにしました。より詳細な知識を知りたい方はこちらをご覧ください。


 「God Bird」というサイトでルドラの秘宝の情報を載せているへほくんともうす者です。先日、ルドラのRTAに挑戦するという素晴らしい方が現れました。

ルドラの秘宝 補助なしRTA シオンの章 2:36:34 Part1 - ニコニコ動画

ルドラの秘宝 補助なしRTA シオンの章 2:36:34 Part1 [ゲーム] RTA並びに動画作成初体験です。編集・音響バランスなどつたない点が多々あるのはご了承ください。縛...

これはルドラのいちファンとしてぜひとも応援したいと思ったので、とりあえず知っている知識でプレイ内容を検証・解説してみることにします。動画を参照しながらご覧ください。

レギュレーションについて

 最初に気にかかったのがレギュレーションです。補助言霊禁止と書いてありますが、こちらにあるようにルドラには多彩な種類の補助言霊があり、どこまで禁止するのか不明瞭でした。

 その点をコメントしたら、動画説明文の方に「ステータスUPおよびDOWN・属性半減言霊使用禁止」と書いてくれたようです。つまりアップダウン系と~リーム・~ディなどを禁止するようです。

 また、最速を目指すならばウラルドラのエンカウント回避や、オヤッサンのエフェクトカットは有用ですが、こちらも用いないようです。オヤッサンは決して有利にはならないのでバランスは崩しませんが、エフェクトをカットしてしまうと動画として面白みがだいぶ失われるでしょうしね。

 では動画の内容を見ていきましょう。特別なテクニックが見られる箇所があればそこを解説していきます。

シオン0日目 

 ここは特筆すべき点はないでしょう。なお、スルトとのイベント戦闘前にシオンの武器を外すとジャンプパンチで腕を切り落とすかっこいい姿が見れます(小ネタ)。

シオン1日目 

 いよいよ世界の滅亡を救う旅のスタートです。アイテムは自宅のロジカルキャップ(風属性)、おおきなころも、ヒューイリング(火)を回収しています。本作では属性つき防具はかなり重要です。敵の攻撃属性と一致させることによって、ダメージを半減してくれるからです。ただ、火属性のボスはわりといるものの、シオンの章で風属性の攻撃を使ってくるボスは少なく、アマティスタ言霊戦、マーリーチャ、マユラ、ディヤウス様くらいです。それでも属性半減言霊が使用不能なので、マーリーチャやディヤウス様戦でロジカルキャップは役に立つと予想します。

言霊作成(14:15~)

 テュール加入後に、言霊システムを使用して言霊作りが行われます。動画内で作成した言霊とその効果をまとめてみましょう。

言霊名 効果 威力 消費MP
コペベエレム 回復(単) 78 1
コペベレフナ 回復(複) 70 1
レフランデヅ 回復(複) 128 3
コティアニム 復活 10 1
イヤテラ 脱出 1
コペテヌカプ 火攻撃(単) 84 1
コペテヌスタ 水攻撃(単) 84 1
コペイヤシュ 雷攻撃(単) 80 1
コペイヤテヌ 風攻撃(単) 80 1
コペテヌカリ 陽攻撃(単) 84 1
コエビベペタ 陰攻撃(単) 88 1
ベペバコメタ 無攻撃(複) 78 1

さて、この言霊システムこそがルドラのキモであり、上の表にも多くの要素が存在するのですが、まず「威力」の部分はマスクデータなので、計算法を用いて算出する必要があります。今回は面倒くさかったミスのないようにへりげユジズ氏の「言霊解析システム」に頼り、動画内で解説のない威力の算出をしてます。

 定番の回復言霊はともかく攻撃言霊は、「マイナス効果属性つき接頭語」を使った高度なもので、ティーオ級の2文字言霊の消費を下げつつ、威力を保っています。たとえばコペテヌカリは、「カリ」という2文字がソアティーオの同義語で、威力80、消費8になります。それに対して「テヌ」がついて威力64消費3、さらに「コペ」がついて上の性能になっています。言霊の修飾システムについてはとんでもなく複雑で、ここでは解説しきれないので、もっと知りたい方はこちらを参照してください。

 作成言霊を見た感じでは、コスト重視だなという印象です。威力80は無修飾のティーオ級(イグティーオなど)と同等なので、そこまで極端に高いわけではありません。ただ、それはシオンの章序盤だとMPが少ないキャラが多いのと、後述するダメージ限界のせいもあるでしょう。ほとんどが、最小コストで最高性能の言霊が使用されています。「コペベアニム」より「ベティライフ」の方がちょっと回復量が高いというくらい。

 なお、「テヌカリ」と「エビコペベタ(コエビベペタと同じ)」「ペベバコメタ(ベペバコメタと同じ)」は上記の解析システムの作成者がはるか昔に発見した言霊です。未だに使われているとは感激ですね。

アビリジャ戦(17:06~)

 言霊を用意したうえで最初のボス戦です。相手のHPは700。RTAの場合ルドラのボス戦においては、「ダメージ限界」という要素が重要な意味をもってくるのですが、今回はあまり関係ないのでまた後で解説します。

 動画では「コペテヌカプ」で攻撃。こらちのページで明らかにしているように、ルドラのダメージ計算式は王道を往く・・・ではなく(言霊威力×4+かしこさ)×各種係数×(255-魔防)/256なので、かしこさが4~8の味方が使うとダメージはだいたい224~238の範囲になります。係数というのは属性が一致で半減、反属性で倍、あとは複数攻撃言霊で0.75倍になります。

 1発あたり平均234以上が出れば1ターンで倒せますが、確率的に厳しいでしょう。動画では1ターン終了後に11残ってしまいました。なお、わずかに威力の高い「コエビベペタ」を使っていればダメージ幅は234~249となるので、まず1ターンで倒せます。この点は改善ポイントでしょう。あるいは、ロジカルキャップにかしこさ上昇効果があるので、シオンに装備するとなお安定しますし、その後のダメージ増にも繋がります。

シオン2日目

 この日の日程は昼に武人の塔1戦目、夜に言霊山ですが、動画は昼のパートまででした。武人の塔では早速ネルガル戦があります。ガリアンソードに注目が集まっててうれしい。

ネルガル戦(20:03~)

 ネルガルとの戦いは団体戦か個人戦かを選べますが、時間を考えるなら団体戦一択でしょう。なお個人戦でうまく勝つとアイテムのごほうびがあります。

 ネルガルマスター(HP320)+ネルガル×2(HP204)戦。動画では最初「ベペバコメタ」で攻撃、マスターには13~14ダメージ、ネルガルには27~28ダメージ。コペベレフナをテュールが常に使いつつネルガルが両方倒れるまで言霊、その後物理で攻撃するという戦法で、ネルガル撃破までに4ターン、そこから5ターンでマスターを撃破しています。

 では、このチャートに対してもっとよい戦法がないか検討してみましょう。攻撃が怖くて前列には出せず、後列からの打撃ダメージは上から17、5、23といったところ。最初は複数言霊の方が効率がいいのは間違いないでしょう。

 もうちょっと威力の強い言霊を考えてみたところ、「レフランデフ(威力128複数、消費3)」5発でネルガルは倒せるので、1ターン目3人レフランデフ(マスターに22、ネルガルに43ほど)、2ターン目シオンがコペベレフナ、残りがレフランデフでネルガルを一掃できます。この時点のステータスだと先手は取れず、回復が足りない危険があるので、安定を取るならシオンはずっと回復にして3ターンで倒すと、この段階でネルガルマスターへのダメージが130ほどになっています(動画だと4ターンで112)。1ターン稼げましたね。ネルガルが残っている状態だと危険なので、早めに処理した方が安全度も高いでしょう。

 マスターに対しては、フォクシーが前列で殴って17ほど出していますが、テュールの殴りの方が後列でも強いです。また、コエビベペタで20ほど出せるので、フォクシーの攻撃はそれがよいでしょう。ただ言霊は選択時とエフェクトに時間がかかるので、フォクシーを回復役にするのが一番ぽいです。

 なので推奨戦法としては3ターン目までコベペレフナ、レフランデフ、レフランデフ。その後はフォクシー回復にして残りは前列で攻撃、平井堅のターンは全員下がりシオン防御。これで概ね7ターンで倒せます。

 ただし、この条件だと毎ターン回復しても残波刀が集中して倒れることが結構あるし、場合によっては飛雷剣を連発してくるため、いずれにせよ運が絡んでくるかもしれません。

 このように改善点は思いつきますが、マスター単体に対しては飛雷剣以外では毎ターン回復していればやられないので2人は前に出せる、などはなかなか気づかなかったので、かなり練られたチャートなのではないかと思います。

 RTA用の戦法というのは考えたことがなかったですが、検討していてわかったのは、たとえ効率がよくても、コマンド入力の手間がかかるものは採用すべきではないということです。手の込んだ戦法は思考の負担も大きくなるので、できるだけシンプルな行動を選んだ方がミスも少なくなるはずです。そういう点でも、毎ターン回復を行っているこのチャートは優れたものといえるでしょう。


 第1回の動画について言えるところはこんなところです。このRTA動画は解説も丁寧なので未プレイの人も楽しめるでしょうし、RTAとしても今後の戦法がどのようになるか、いろいろと検討する余地があります。続きを期待してます。

第2回(シオン2~4日目)も早速投稿して下さいました。こちらで検証してます。 

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