悪意なき幻獣〜妖精族〜

悪意なき幻獣〜妖精族〜







〜本項解説〜


妖精、と聞いて思い浮かべるのは、小人で、羽が生えてて・・・ですが
今回に限りあたりです。
大体が、人間と同じ外見のまま縮小したような姿をしています。
そもそも、妖精とはケルト人(ヨーロッパ大陸北西部やブリテン島、アイルランドに住んでいた人)たちが考え出し、それが世界に広まっていきました。
基本的に人間の手伝いをしたり、いたずらをしたりと利害関係の枠から外れた自由な行動を行います。
キリスト教が伝わると妖精は地上に落ちた天使だと考えられるようになりました。
生死を超越しているところは同じですが、その行動は実に好き勝手であるという点は違いますね。

そんな感じでいろんな物語にも登場する妖精の特徴を見ていきましょう。
上から、妖精の名前、一般的なスペル、出典もしくは生息地、彼らの外観、
その特徴とか行動
となっています。
固有名詞は少ないのでほとんど青色によって名前が彩られています。

インプ
Imp
イギリスの森
とがった耳、先のとがった尻尾を持ち、膨れたおなかをしている小人。

いたずらが好きだが、人間の手伝いも良くしてくれ、特に糸を紡ぐのが得意。
時代が変わると、インプは悪魔の一種として分類されるようになってしまった。


ウンディーネ
Undine
湖、海の中
姿は人間と変わらず、細身で美しい。

パラケルススが記した四大精霊の一つで、水をつかさどる。
シルフと同様魂のない存在だが、人間と恋に落ちると魂が宿り、いろいろな感情を覚えるようになる。


エルフ
Elf
指輪物語(J.R.R.トールキン)
背が高く、細身で、美しい顔立ちをしている。
耳はとがっており、男でもひげはない。

手先が器用で弓や魔術が得意だが、体力は劣る。
もとはノルウェー語のアールヴ、「妖精」という意味である。
森の中に集落を作り、人間に知識を与える。
指輪物語に出て来るエルフの女王は、ガラドリエルという。


オーガ
Ogre
山岳地帯
体が大きく、手には棍棒を持っている。

凶暴で、若くて美しい女性を食べるが、頭は良くないために、子供のとんちにしばしばやられてしまう。
オウガバトルでは「悪魔の代名詞」と呼ばれる。


オーク
Orc
指輪物語(J.R.R.トールキン)
豚の顔をしており、牙を生やし、足は短い。

もとはギリシア神話の神オーカスである。
凶暴で食事と戦闘を好むが、日の光には弱い。
サルマンが造ったウルクハイはその弱点を克服した新種のオークである。


オベロン
Obelon
真夏の夜の夢(シェークスピア)
三歳の子供ぐらいの大きさで、背中には蝶の羽を持つ。

妖精たちの王であり、月の光と夢を司り、優雅さの宝を預かるなど、さまざまな役目を持っている。


カーシー
CuSith
スコットランドの高地
暗い緑色の体で、長くてもじゃもじゃの毛に覆われている。
長い尾は、背中の上で巻いていたり編んであったりする。

人間と同じぐらいの太い脚を持ち、音をたてずに走ることができ、その足跡が泥や雪の上に残っていることがある。
たいてい妖精の丘につながれているが、獲物を追う時には解き放たれ、海の向こう岸まで聞こえるような声で三度吠えるという。


クーフーリン
CuChulainn
ケルト神話
聖なる槍ゲイボルグを持つ、大変美しい姿の英雄。

その力を持ってさまざまな敵と戦ったが、主な相手は魔女達である。
最大のライバルは、魔剣カラドボルグを持つフェルグス・マクローイであった。


ケットシー
CaitSidh
スコットランドの高地
黒猫で、立ち上がって歩いたり、服を着ていたりもする。

人間の言葉を理解し、しゃべることができるが、普段は正体がばれないように普通の猫のふりをしている。
自分の飼っている猫がケットシーかどうかを見破るには、耳の端をちょっと切ってみればいい。
もしケットシ―ならば、「無礼者!」としゃべって正体をばらすことになる。


グレムリン
Gremlin
家や工場の中
姿は不明だが、ゴブリンのように小人のようだと思われる。

機械が発達すると現れるようになったゴブリンの一種。
戦闘機のパイロットは飛行機の故障をこのグレムリンの生にした。
新しいものを発明するのにも手を貸すが、そのことに気づかない人々には、
トースターのパンを黒焦げにしたり、シャワーの温水を冷水にしたりといういたずらをする。


ケルピー
Kelpie
スコットランドの湖
上半身は馬、下半身は魚の姿。

湖の中に住み、近くをとおった人を引きずり込む。
その仲間には、人食いのアハ イシュケや海藻に覆われたタンギーがいる。


ゴブリン
Goblin
洞窟や家の中
しばしば角を持った子供ぐらいの大きさで現れる。

ちゃんと家事をすることもあるが、
いたずらのほうが好きで、人を転ばせたりして喜んでいる。


コボルド
Kobold
家の中、鉱山
背は小さく、頭に角を生やしている。

ホブゴブリンに似た性質で、家の掃除などをしてくれる。
他にも鉱山に現れ、良い金属を持っていってしまう。
後に残していく金属には、コボルドの名をとってコバルトと名づけられた。


ザントマン
Sandmann
ドイツの民家
誰も姿をみたものはいないが、気のやさしそうな老人で、背中には魔法の砂が詰まった袋を抱えているといわれている。

夜いつまでも起きている人のそばに現れ、目の中に魔法の砂をかけて眠らせようとする。
それでも眠らない人には、まぶたの上に座り込んで無理やり目を閉じさせようとする。
ドイツでは、夜になっても寝ない子がいるとザントマンが目玉をえぐり取ってしまうぞと言って子供を寝かしつけたという。


シー
Sidh
アイルランドの草原
小さく、野原の茂みなどに集団で暮らす。

人間のように生活をし、戦争もするという。
住処に迷い込むと妖精たちのパーティーに巻き込まれ、帰ってみると何年もたっていた、という話もある。


シルフ
Shylph
大空
翼を持った美しい女の姿。

パラケルススが記した四大精霊の一つで、風をつかさどる。
物質と非物質の中間的存在で、自由に姿を消すことができる。
魂を持たない存在だが、人間と恋をして結ばれれば魂が宿るという。


タイタニア
Titania
真夏の夜の夢(シェークスピア)
羽をもった小人で、ドレスを着ている。

妖精界では妖精王オベロンの妻であり、
地上に気に入った男を見つけると妖精の国へ引きずり込み、飽きるまで愛を注ぎ込むという。


デュラハン
Dullahan
スコットランドの町
自分の首を脇に抱え、首無しの馬にひかせた馬車に乗って現れる。
実は女性である。

バンシーのように、死を告げるときに現れる。
アーサー王のもとへ緑の騎士として現れた時は、
「互いに斧で一撃ずつ打ち合って勇気を試そう」と言い、ガウェイン卿に首を切り落とされた。
しかし、緑の騎士は自分の首を拾い、次はおまえの番だと言って斧を振り下ろした。
だがガウェイン卿にはかすり傷しかつかず、それによって魔女にかけられた呪いから解き放たれた。


ドモヴォーイ
Domovoi
ロシアの人家
絹のように白い毛に包まれた人の姿。

天から堕ちた天使のなれの果てで、住み着いた家を守護する。
夜、ドモヴォーイの話し声が聞こえてくれば家が平和な証拠だが、すすり泣きや悲しい声が聞こえてきた場合は、何か良くないことが起こるしるしである。


ドライアド
Dryad
樹の周り
葉のような緑色の髪を持った美女。

力の源である樹からはあまり離れることはできず、その木が枯れると死んでしまう。
人間が切り倒そうものなら、強力な呪いを受けることになる。


トロル
Troll
洞窟、深い森
鼻まで垂れ下がるような長い鼻と長い尻尾を持っていて全身毛むくじゃらである。

地下に金銀財宝を溜め込む性質があり、さまざまなものに化けることができるが、十字架が苦手。
指輪物語では、日の光を受けると石になってしまう化け物。
ムーミンもトロルの一種だったり。


ドワーフ
Dwarf
洞窟や地下
男は長いあごひげに長髪で、丈夫な体を持つ。

暗闇でも目が見え、地下に穴を掘って町を作っている。
細工をし、道具を作るのが得意で、北欧神話のドウェルグたちは
折りたたみできる船、スキーズブラズニルや九夜ごとに同じ腕輪を八個作り出す腕輪、ドラウプニル、
そしてグングニルやミョルニル、ティルヴィングなどの武器を作り出した。


ニクス
Nix
川や泉
人間とそっくりの外見をしている。女性系はニクシー(Nixie)。

力が強く、若い女をさらって妻にしたり、
歌で人を水中に引きずり込んだりする。


ニンフ
Nymph
ギリシャ神話
どれも若く美しい女性の姿をしている。

木や森、川、山などの精霊であり、住む場所によって名前が違う。
例えば海ならばネレイド、木ならドライアドとなる。
人間と恋をすることも多いが、その結果はいつも悲劇的である。


バイコーン
Bicorn
イギリスの森
黒い姿で、山羊のような曲がった二本の角を持つ。

角を失ったユニコーンとロバの間に生まれるという。
邪悪な存在である。


バグベア
Bugbear
スコットランドの草原
黒く毛むくじゃらで、巨大な姿。

遅くまで外で遊んでいる子供を捕まえて食べてしまう。
と言って母親が子供をしつけるためにたびたび使われた。


ハッグ
Hag
山岳地帯
尖った鼻、長く伸びた爪を持った醜い老婆。

山の中に住み、尋ねてくる人をとって食ってしまう。
杖に乗って空を飛んだり、魔法を使ったりと、魔女のような性質を持つ場合もある。


バンシー
Banshee
アイルランドの町
いつも泣いているため真っ赤な目をしていて、
地面につくほどの長い髪を持ち、不気味な灰色のマントをつけている。

由緒正しい旧家や音楽の才能がある人の家に住み、その家で人が死ぬ際に現れて泣く。
特に得の高い人が死ぬ時は、集団で現れて泣くという。


ピクシー
Pixie
森の中
小さく、緑色の服を着ている。
上向きの鼻、赤い髪、緑の目を持つ。

群れをなして暮らし、夜は集まって虫やカエルの音楽にあわせて踊る。
その後は、翌朝フェアリーリングとなって残る。
旅人を迷わせるいたずらが好きだが、そのときは上着を裏返しに着るともとの道に戻れる。


ファージャルグ
Far Darring
アイルランドの草原
小さな姿に、曲がった鼻をしている。

フェアリーの仲間だが、気性が激しく、死体を背負わせたりと悪質ないたずらをして楽しむ。
人の家をたずねてきた時は、もてなしてやれば幸運をもたらしてくれるが、断ると呪いをかけられる。


プーカ
Pooka
ウェールズ地方の家
馬に変身するのが得意なホブゴブリンで、馬やロバの姿で現れる。

人を背に載せて見知らぬ土地へ連れて行ってしまうのが好きで、一度乗せると夜が明けるまで放さない。
そのほか、自分の住んでいる屋敷の人に悪夢を見せる。


フェアリー
Fairy
小さく、女は美しく男は年寄りか子供の姿をしているものが多い。

さまざまな妖精の総称。
その仲間には、アイルランドのシー、フランスのフェイ、ギリシャのニンフなどがいる。


フェイ
Fay
フランスの湖
魔法を身につけ、魔女のような性格を持っている。

水辺に住み、誇りある騎士を育てる役割を持つ。
その代表には、妖姫モルガン・ル・フェイや、湖の貴婦人ヴィヴィアンなどがいる。


ブラウニー
Brownie
スコットランド高地の人家
茶色の巻き毛で覆われた、小さな老人の姿をしていて、
茶色のぼろ着を着ているのでこの名前で呼ばれる。

子供か正直で明るい人間にしか見えず、子供と一緒になって遊ぶのが好き。
悪いゴブリンを追っ払ったり、蜂を近づけないようにする力がある。


ボーグル
Bogle
形が無く、舞い上がった塵の姿をしていて人に見られることはない。

夜中に大きな音を立てるラップ現象を起こす。
常に頭の後ろにいるので、節穴のあるドアをいきなり閉めて穴を覗くと、その向こうに淡く光る目が見えるという。


ボガード
Boggart
スコットランドの人家
破けた服を着、色黒で全身に毛の生えた体をしている。

悪いホブゴブリンで、物を飛ばしたり窓を壊したりというポルターガイスト現象を起こす。
退治には強力な呪文が必要なので、しばしば家の住人は引越しを余儀なくされる。


ホビット
Hobbit
ホビットの冒険、指輪物語(J.R.R.トールキン)
背は子供ぐらい小さく、茶色の髪で、足の裏にまで巻き毛が生えている。

丘に穴を掘って住み、集団で生活する。
手先は器用で、パイプ草という煙草のようなものを吸う。
ホビットのビルボとフロドは、それぞれの作品の主人公である。


ホブゴブリン
Hobgoblin
イギリス地方の家
上半身が人間で、下半身が山羊などの姿が多く、角をつけているものもいる。
背丈は子供ぐらい。

仕事好きで、ミルク一杯で馬を洗ったり、粉をひいたりしてくれるが、
その反面いたずら好きでもあり、物を隠すなどして人を困らせて楽しむ。


ユニコーン
Unicorn
イギリスの森
額にまっすぐな角をつけた白馬の姿。

その角はいかなる病気をも治す力を持つが、警戒心が強いため、なかなか捕まえられない。
しかし、純粋な乙女には心を許し、そのひざを枕にして眠ってしまうという。


ルサールカ
Rousalka
ロシアの湖
若い娘の姿をしていて、集団で住む。

水死した娘達の霊魂といわれ、漁師の網を破いたり、雨を呼んだりする。
夏のある時期になると、陸に上がって岸辺や森でダンスをしたりして遊ぶ。
そうしてルサールカ達が通ったあとは、草木が良く育つといわれている。


レプラコーン
Lepracaun
アイルランドの家
赤角帽をかぶった老人の姿をしており。
上着には七つずつ二列に並んだボタンがあり、その上に革のエプロンをつけている。

靴を作るのが得意だが、片方しか作らないという。
カーンカーンとハンマーの音が聞こえる所へ近づいていき、殺すぞと脅かせば、お金のたくさん詰まった壺のありかを白状するという。
しかし、気を抜くとすぐ逃げていってしまう。


愉快な話の数々、お楽しみいただけましたか?
皆さんの知っているものもたくさんいたことでしょう。
妖精たちはその愛らしい姿からアニメなどに使われることも多いですね。
例えばムーミンとかトトロとか、ゼルダのコキリ族とか。


次回は、たまには趣向を変えて「武器」でやってみようと思います。
あの有名な名剣の数々が今!



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狩人の試練です。どうぞ