ファンタジー博物館 | ||||
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ゲームなどに登場する幻想動物やアイテムの由来や特徴を、解説つきで紹介しています。 元ネタとなる神話や、スペルを調べるのにも使えます。 | ||||
「幻獣たちの王」 ドラゴン族 | 「法の守護者」 天使族 | 「堕落せし者ども」 悪魔族 | ||
「天空への夢想」 鳥族 | 「悪意なき幻獣」 妖精族 | 「英雄の条件」 武器類 |
アエロー Aello ギリシャ神話 翼を持ち、上半身が女の姿をしたハーピーで、ハーピー三姉妹の長女。 嵐、疾風という意味の名を持ち、ハーピーの女王の一人。 |
以津真天(いつまで) Itumade 日本伝承 姿形についての伝承はなし。 埋葬されなかった死者の魂が鳥になったもので、疫病の流行した年に現れる。 野ざらしの死体の前で「いつまでいつまで」と鳴く。 |
オキュペテー Okypete ギリシャ神話 ハーピー三姉妹の次女。 速く飛ぶ者という名を持つ。 ハーピー達の役目は、冥府の王ハデスの使いとして、死ぬのを拒んだ者を連れてくることである。 |
ガルーダ(伽楼羅) Garuda インド神話 人間の体に、鷲の頭と翼を持ち、翼は炎のように紅く、誰よりも速く飛翔する。 ガルーダの母はナーガに騙されて、奴隷として扱われていた。それを解放するため、ガルーダは神酒アムリタを取りに行くことになる。 妨害する神々をも退け、アムリタを手に入れたガルーダに、ヴィシュヌは神の乗り物になる代わりに、不死の力とヴィシュヌよりも高い地位を与えようと取引をし、ガルーダはそれを承諾した。 アムリタを飲んで不死の力を得たナーガ族を、ガルーダは神々に頼んで常食とするようになった。 |
グリフォン Gryphion 砂漠や山間の洞窟 ライオンの胴体に鷲の頭と翼を持ち、両足も鷲のものである。 鋭い爪と嘴が武器。 金を守っていたので金鉱のある場所によく出現したとされる。 |
グルル Gurr スリランカ伝承 普通の人の体に翼が生えた姿。 スリランカに住む悪鬼ラクシャーサの一種とされたが、元はガルーダが形を変えたものである。 スリランカにとってインドはラクシャーサの住む所で、そのためガルーダも悪魔に変えられた。 |
ケライノー Kelaino ギリシャ神話 ハーピー三姉妹の三女。 真っ黒な嵐の雲という意味の名前を持っている。 ハーピーとは嵐を神格化したものである。 |
姑獲鳥 Kokakuchou 中国伝承 普段は鳥の姿をしているが、羽毛を脱ぐと人間の女になり、羽毛を着るとまた元に戻るという。 子供のいない姑獲鳥は人間の子供をさらい、自分の子にしてしまう。 子供の衣類を干しておいて、この鳥に血をつけられると、その子供は病気になるともいう。 |
コカトリス Cockatrice フランス周辺 鶏冠のある雄鶏の体にドラゴンの翼、蛇の尾を持つ。 雄鶏が産んだ卵をヒキガエルが温めると生まれる。 その吐く息には毒があって、木は枯れ、草は焼けただれ、石は砕かれる。さらにその視線に睨まれただけでも人は死んでしまう。 バジリスクとは同一の存在だったり、天敵だったりするが、持っている性質は同じ。 |
サンダーバード Thunderbird インディオ伝承 巨大な鷲に似た姿をしている。 国際救助隊ではなく、雷の力を象徴する鳥。その鳴き声は雷になり、目の光は稲光になるとされた。 さらに人間も全てサンダーバードの卵から生まれたという。 |
シムルグ Simurgh ペルシア神話(シャー・ナーメ) 鷲の体に孔雀の羽、犬の足を持った美しい鳥。 勇者に力を与え、手助けをする霊鳥。普段はエルブルス山に棲んでいる。 全ての言葉を理解し且つ話したり、人を背中に乗せて運ぶことができる。 ペルシアの英雄、ロスタムの誕生の際にも現れ力を貸している。 |
ジャターユ Jatayu インド神話(ラーマーヤナ) 禿鷲の王であり、ガルーダの子とされる。 ラーマの妻シータが悪神ラーヴァナにさらわれる際にその場に唯一いた鳥。 ジャターユは勇敢にもラーヴァナに立ち向かったが、力及ばず敗れてしまった。 その後、駆けつけたラーマにシータがさらわれたことを言い残して息絶える。 |
朱雀 Suzaku 中国伝承 五色の声で鳴き、五色に彩られたうずらに似た姿をしている。 中国の四神の一人であり、火の属性、夏の季節、赤い色を司っている。 竹の実を食べ、甘露を飲み、現れたときは瑞兆とされるなど、鳳凰と似た性質を持っている。 |
ステュムパリデス Stymphalian birds ギリシャ神話 翼、嘴、爪が青銅でできている鳥。 ステュムパリデス湖畔に住んでいた鳥という意味で、正式名称はない。 集団で暮らしており、人々に被害を与えていたが、ヘラクレスのヒュドラの矢によって退治された。 |
スパルナ Sparna インド神話 金色の羽を持ち、頭に美しい飾りをつけている鳥。 中国では金翅鳥と呼ばれる。 鳥の王様であり、その翼を羽ばたかせると、近くにいるものは目も開けていられないほどの強い風を起こすことができる。 |
セイレーン Seiren 海辺の洞窟 女性の頭をした鳥、もしくは上半身までが女性の鳥の姿。 その素晴らしい声で歌を歌い、近くを通る船の船員を魅惑して浅瀬や岩場へ引き寄せて難破させてしまう。 オデュッセウスたちの一行もセイレーンの入る海域を通ったが、耳に蝋をつめることで歌を聴かずにすんだ。自分の歌声に魅入られなかったものがいることを知って、セイレーンはショックのあまり自殺してしまったらしい。 |
チョンチョン Chonchon アステカ神話 人間の首だけの姿をしており、巨大な耳で空を飛ぶ。 「チョエ、チョエ」という鳴き声で鳴くのでこの名がつけられた。 太陽の光が苦手で、夜のみに現れて朝になると霊界に帰ってしまう。自分に対して危害を加えようとしたものは魔法によって体の自由を失い、その人の首はチョンチョンになってしまうという。 |
鴆 chin 中国伝承 鷺ぐらいの大きさの鳥で、緑色の羽があり、嘴は赤い。 蝮(まむし)などの蛇の頭部を好物にしているという。 鴆毒という毒をもつとされ恐れられてきた鳥。 この鳥の毒は全身にあり、鴆の羽で酒をかき混ぜただけで飲んだ人は死んでしまう。 |
寺つつき Teratsutsuki 日本伝承 姿形はキツツキだが、行動に特徴がある。 聖徳太子の建立した寺に現れ、嘴でつついて寺を破壊しようとした鳥。 一説では、仏教に反対していたため滅ぼされた物部守屋の怨霊が鳥に姿を変えたものだといわれる。 |
天鶏 Tenkei 中国伝承 中国東南の大洋の中にある度朔山(どさくさん)にある高さ1200kmもある桃の大木に棲んでいると言われる鶏。 日の出の時に太陽がこの大木を照らすと、朝を告げる声を上げる。 他の鶏たちは、この声を合図にして時を告げる。 |
入内雀 Nyuunaisuzume 日本伝承 寺つつき同様、人の怨念が形となったもの。 京都に大群で現れ、食卓にあった飯をついばんだ雀。 その正体は、一条天皇に嫌われて左遷された藤原実方の怨霊だといわれる。 |
ネヴァン Neamhain ケルト神話 翼を持った女神。 バイブ・カハの一人で、戦闘中に兵士たちの頭を混乱させ、同士討ちを起こす力を持っている。 |
ハーピー Harpy 神の薬 外見の上ではセイレーンと変わらず、女性の頭に鳥の翼と足を持っている。 元は死者の魂を冥界に運ぶ役目を持っていたが、ギリシャ神話では人を襲って食べ物などを奪う怪物になってしまった。 臆病な性格で、弱いものばかりを襲おうとする。もし武装した相手の場合は、すぐに空に逃げてしまう。 |
波山 Basan 日本伝承 四国の深山に棲んでいるとされる鶏に似た巨大な鳥。 昼間は山奥の竹薮に潜んでおり、夜になると人里近くまで現れる。 家の前まで来るとバサバサという音を立てて羽ばたくが、戸を開けてみても姿は見えないという。 さらに、口から火を吐くこともあり、その火は熱くないらしい。 |
バイブ・カハ Babhbh Cath ケルト神話 翼を持った三人の女神。 マッハ、ネヴァン、モリーアンをまとめて言う言葉であり、三人で戦と殺戮、愛を司る。 |
パズズ Pazuzu メソポタミア伝承 別名ズー。人間の体に二対の鳥の翼と獅子の顔を持ち、額には角がある。 風の魔王であり、自由に風を操ることができる。 パズズの起こした風は南東から吹き、その風に触れた者は頭痛と吐き気を伴う病気に苦しむ。 風を治めるにはパズズに祈りを捧げ、生け贄を供えなくてはならない。 |
ヒポグリフ Hippogryph 山間 馬とグリフォンを掛け合わせた動物。つまりライオンと馬と鷲が合わさったものだが、実際の姿としてはほぼ鷲が前半分、馬が後ろ半分である。 性質はほとんどグリフォンと同じ。不可能なことを表すのに「グリフォンと馬とを交配させる」という言葉が使われ、そこから創造された。 |
フェニックス Phoenix エジプト伝承 鷲に似た姿をしており、首の周りが金色、体は紫で、薔薇色の混じった青い尾がある。 世界に常に一羽しか存在せず、500年間生きた後にアラビアのどこかでシナモンの小枝などを集めて巣を作り、そこで死ぬ。 その亡骸からは新たにフェニックスが生まれてくるという。 さらに、ソロモン王の72柱の悪魔にもされており、不死侯の通り名を持っている。優しく歌うような声で話し、その声に呪縛されたものは、進んでフェニックスの口の中へ飛び込むといわれている。 朝になると全ての雄鶏を目覚めさせ、太陽の周りを飛んで地上がその熱によって燃え尽きないように、翼を広げてその光をさえぎる。 |
フリアイ Furiae ローマ神話 真鍮の翼と爪を持つハーピー。 ギリシア神話でいうエリーニュスであり、復讐、罪の追求の女神。 地獄におり、神々の怒りに触れたものを苦しめる。 |
フレスベルグ Hresvelgr 北欧神話 白銀色をした大鷲。 世界中ユグドラシルの頂上にとまり、下界を見下ろしているので、あらゆる出来事を知っている。 世界の風を起こす役目を持ち、やってきた死者の魂を食らうときには、ユグドラシルの根元にいるニーズヘグと配分を巡っていつも喧嘩ばかりしている。 終末の時(ラグナロク)では地上には現れず、大量に送られてくる魂をただ食い尽くすのみである。 |
ペリュトン Peryuton 地中海 鹿の胴体に青い翼を持つ。そしてその影は人間の姿である。 常に人間を殺したいという感情を持っているが、人間を食べるわけではない。 影を見ればわかるとおり、その正体は人間だったものの霊魂である。そのためあらゆる武器がほとんど効かない。 |
ベンヌ Bennu エジプト伝承 青鷺の頭を持ち、その体には後光がさしている。 黄金に輝く太陽の化身で、日の出の太陽を表す。 その属性から、しばしばフェニックスと混同された。 |
鳳凰 Houou 深山 頭が鶏、顎は燕、首は蛇、背は亀、尾は魚、翼は五色に輝いていて、美しい声で歌い舞うといわれる。 鳳が雄で凰が雌を意味する。鳥類360種の長といわれる中国の神鳥。 何か特別な能力があるわけではなく、天下が太平だと現れる瑞鳥。 つまりめでたいことがあると現れ、漢の時代には多数現れたという。 |
マッハ Mach ケルト神話 赤い髪、まつげを持ち、真紅の服、マントをまとっている。 一本足の赤い馬に乗り、戦場にて殺戮をして楽しむ。 邪眼の持ち主バロールとの戦いで、一族の破滅を幻視したため、心臓が張り裂けて死んでしまった。 |
モリーアン Morrigain ケルト神話 灰色がシンボルカラー。長い髪、鎧、マントの全てが灰色である。手には二本の槍を持っている。 後の伝承でも知られる魔女モルガンの原型。 バイブ・カハ達の長でもある。自分手に入れることのできなかったクーフーリンに呪いをかけた。 |
ヤタガラス Yatagarasu 日本神話 3本の足を持った烏。太陽の力を象徴する。 賀茂建角身命(かものたけつぬのみこと)の化身した姿で、神武天皇の東征の際に現れ、勝利をもたらした。 この鳥をその資格なしに直視すると気が触れるという。 |
羅刹鳥 Rasetsuchou 中国伝承 灰色の鶴のような姿で、鉤のような嘴と白い大きな爪がある。 墓地の死体の陰の気が積もって妖怪となったもので、人を襲っては目玉をえぐり取るという。 さらに人間に化けることもできる。 |
鸞鳥 Ranchou 中国伝承 鳳凰のような五色の色をしているが、全体として青みがかっている。 平和な時のみに現れる端鳥であり、鸞鳥の卵には特別な養分が含まれているとされる。 |
ロック鳥 Roc アラビアンナイト、マルコポーロ「旅行記」 とてつもなく巨大な鳥で、象をひと呑みにしてしまう蛇を食べる。別名ルフ。 島に取り残されたシンドバッドバッドは半径が25メートルもある卵を見つけた。すると親であるロック鳥がやってきたので、その足に体を縛り付けて見事に脱出をした。 ロック鳥の卵を割って食べようとした時には、親が現れ、船に岩を落して沈没させてしまった。 |