この記事は、レトロゲームをやってみたいけど、どうやって始めたらいいの?と困っている人のために、
その導入方法や、ソフトの探し方を解説する、
いわばレトロゲーム入門講座です。
レトロゲームが気になっている、以下のような人におすすめします。
- ゲームとかしばらくやってないけど、今でも思い出話で盛り上がるし、もう一度やってみたい・・・という人
- 最新ゲームは結構やり尽くしたから、昔のものに遡ってプレイしたい・・・という人
- 動画サイトで観たら面白そうだったので、実際に遊んでみたくなった・・・という人
ここでいうレトロゲームとは、特に範囲は定めていませんが、
差しあたってファミコンやスーパーファミコン、初代プレイステーションなど、
「今では新品が入手できない(現行ハードでない)ゲーム」のことをそう呼んでいます。
大まかにいって昔のゲーム、古いゲームのことです。
電器屋などで売っている現行ハードのゲームと違い、レトロゲームはプレイするためのハードルが若干高いので、
そのハードルをできるだけ低くするためにこのガイドを作りました。
かつてゲーム好きだった人も、新旧ゲームの制覇を目指している人も、
これを読めば魅力たっぷりのレトロゲームの世界に飛び込めるはずです。
以下の説明で用いる基本用語として、ゲームの
ハードと
ソフトという言葉を覚えておきましょう。
ハードというのはファミコンのようなゲームを動かすコンピューターのことで、
ソフトはスーパーマリオのような、そのハードに挿入する個々のゲームの中身のことです。
遊ぶためにはこのハードとソフトの両方をそろえる必要があります。
以下は目次と、それぞれの項目へのリンクです。
レトロゲームを遊ぶ3つの方法
ここでは、レトロゲームをプレイするための方法を紹介します。
現在では昔のゲームを遊ぶのにはいくつかのやり方があって、
それぞれ必要な環境やソフトの入手法が異なっています。
一番やりやすいものを選ぶといいでしょう。
1.実機で遊ぶ
実機というのはファミコンであればファミコン本体のことで、
そこにソフトを挿してプレイするという、もっとも真っ当なやり方です。
遊ぶためにはもちろんファミコンなどのハードとソフトが必要で、
どちらも新品は売っていないために、中古で入手することになります。
欠点として、中古ゆえの本体の故障や、コントローラーや電源アダプタの不良など実機はトラブルに見舞われやすいですし、
初代ファミコンのようにテレビへの接続方法が難しいものもあるので注意です。
メリット:
- 本来の内容(グラフィックや操作感覚など)でプレイできる
- 手持ちのソフトがあればそのまま使える
デメリット:
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2.ダウンロード配信で遊ぶ
過去のソフトをネットを介して購入し、ダウンロードして遊べるサービスがいくつか存在します。
主なものは、任天堂系+αの
バーチャルコンソール、PS系の
ゲームアーカイブス、
ハードいろいろの
Xbox Liveアーケード、PCゲーム中心の
プロジェクトEGGです。
ダウンロード配信で遊ぶには、たとえばバーチャルコンソールであればWiiUや3DSなどのハードを入手し、
コンビニ等で買えるポイントを使ってゲームを購入します。
最大の利点として、ネット環境さえあれば、
ソフトを探し回らずに手に入れることができるということがあります。
居住地の関係上、中古ゲーム屋をうろうろするのが難しい、あるいはその時間がない人には最適でしょう。
加えて、ゲームセンターにある
アーケード作品もプレイできるというのも大きなメリットです。
ただし、基本的な問題として、
すべてのソフトがあるわけではないということ、
たとえあっても、ゲーム会社の都合で配信終了の可能性があることは念頭に置いておきましょう。
また当然ながら、昔のソフトをいくら持っていても、それをこの方法でプレイすることはできません。
今でもゲームをやっていて最新ハードはあるけど、昔のものも遊んでみたいという人におすすめ。
メリット:
- 最新ハードがあれば遊べる
- ソフトをすぐに、家にいながら入手できる
- プレミアソフトも安定した価格で購入できる
デメリット:
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3.互換機で遊ぶ
上記2つに加え、現在ではレトロゲームのハードと同等の機能を持った「互換機」というものが販売されています。
電器屋やゲーム屋、ネットショップで見かけるやつです。「ファミコン 互換機」等で検索してみましょう。
特にサイバーガジェットさんから出ている「レトロフリーク」は対応ハードが多く人気も高いです。
互換機はハードの機能を再現しており、ソフトを差し込めばそのままプレイすることができます。
価格もお手ごろで、中にはテレビのいらない「携帯型ファミコン」のようなものもあります。
これだけ見るといいことづくめですが、やはりデメリットもあり、
何より
ソフトの内容が完全に再現されるとは限らない、という問題を抱えています。
色が違っていたり、音が変だったり、中にはまったく起動しないソフトもあります。
さらに耐久性にも不安があり、突然ぶっ壊れることもありえます。
とはいえ入手は簡単で、手持ちのソフトも使えるため、互換機は選択肢の1つとしては十分魅力的です。
現時点での対応ハードはファミコン、スーファミ、メガドライブ、ゲームボーイアドバンスといったところです。
メリット:
- 入手が安価、手軽
- 手持ちソフトがあればそのまま使える
- テレビなしでプレイできるものもある
デメリット:
|
現在挙げられるレトロゲームを遊ぶ方法はこの3つです。
見てのとおり、それぞれに利点と欠点があるので、
それを考慮して、一番利用しやすい方法を選択するのがいいでしょう。
面白いソフトを探す
以上の3つの方法どれかでプレイできる環境が整ったら、
次はソフトを探しにいきましょう。
もちろん家に昔のソフトがある人は出してくれば遊べますが、
せっかくだから他のソフトもやってみたいと思うはず。
ここでは、星の数ほどあるソフトの中から、面白そうなものを発見する方法を紹介します。
1.ゲーム関係のサイト
インターネット上でも、最新ゲームに関してはゲーム誌のサイトや2chなどの掲示板での情報がメインですが、
レトロゲームについては、
個人が趣味でやっているサイトのほうが充実している傾向にあります。
そういったサイトは「SFC 名作」とか適当なワードで検索すれば出てくるでしょう。
その中でも、やはりたくさんプレイした人のレビューは参考になります。「詳しい人に聞け」というのは鉄則です。
「Game Kommander」さんのような素晴らしいサイトには及びませんが、
筆者のサイトでも多くのレトロゲームの紹介がありますので、
面白いソフトを見つけたい人はこちらをどうぞ。
おすすめゲーム紹介
2.書籍
最新ゲームをファミ通なんかが紹介しているのと同様に、レトロゲームを扱う雑誌というのもあります。
『ユーゲー(ユーズド・ゲームズ)』とその後継誌の『ゲームサイド』がその数少ない代表で、
メジャー作品からマイナーなものまで、数々のゲームが紹介されています。
情報量の多さと詳しさについては圧倒的なので、ディープな作品を探している人にはおすすめです。
その他にもゲームカタログ的な書籍があったり、このページを書くきっかけにもなったEX大衆のスーファミ特集のように、一般誌でゲーム特集が組まれることもあります。
3.ゲーム屋
第3の方法として、中古ゲームがたくさん売っているところへ行って、
自分の眼で面白そうなものを見つけ出す、というのもあります。
本屋でも何でもそうですが、検索して見つけるのではなく、
ランダムに並んでいるものの中から合いそうなものを探すというのは、実店舗でしかできないことです。
これは面白そうだ、と思って手に取ったものが実際に当たりだったときのうれしさも人一倍なので、
慣れてきたらぜひゲームハンティングに出かけてみましょう。
ゲームソフト探しは、アクセスが可能な人なら秋葉原がベストでしょう。
秋葉原ゲームショップ地図を作ったので探しに行く際はぜひ参考にしてください。
主なソフトの探し方としてはこの3つをおすすめしますが、
それ以外でも、よく見る動画からやりたいソフトを見つけてもいいですし、
友人やSNSからの情報を参考にしてもいいでしょう。
何であれ、自分から積極的に情報を収集することが肝心です。
ソフトを手に入れる
続いてソフトの入手法について簡単に解説します。
遊び方の「2.ダウンロード配信」の場合はハードを起動してその中でショップに行けばいいですが、
中古ソフトが欲しい場合は、ネットか実店舗で手に入れなければいけません。
ネット上の店舗は探せばすぐに出てくるでしょうから、以下では街中にある、レトロゲームを売っている店を紹介します。
第1に挙げられるのは、
中古ゲーム専門店です。
代表格はスーパーポテトで、本拠地の大阪のほかに東京と名古屋にもあります。
こういった専門店は秋葉原のレトロげーむキャンプなど、特定の街には集中してありますが、数は多くありません。
秋葉原や日本橋が近くない人は頻繁の利用は難しいでしょう。
そこで第2の選択肢として、より広範囲の品物も扱う
中古屋・リサイクルショップを狙いましょう。
その筆頭はブックオフやハードオフで、特に郊外のでかい店舗はスペースが潤沢なため、
結構古いゲームも見捨てずに置いている傾向にあります。
店舗数は限られるものの、まんだらけも品揃えは豊富です。
ダウンロードやネット通販と違って、実店舗巡りでは欲しいものが見つかるとは限りません。
ただ、相場よりずっと安いものがあったりと、探す楽しみもあるので、
チャレンジする価値は十分にあります。
遊び方は・・・各人の自由に
ハードとソフトをそろえたら、いよいよゲーム開始!となるわけですが、
ここではその遊び方についてどうこういうつもりはありません。
特にこうしなくてはいけないという決まりはないので、
本能のおもむくままにプレイしましょう。
遊んだあとは・・・何かしたい
ここではゲームをプレイしたあとの話として、
多くの人がやっていることを紹介します。
ただ画面に向かってコントローラーをいじるだけにとどまらない、
幅広い可能性がゲーム好きの世界の魅力なのです。
共有する
ゲームを継続的に遊んでいると、その内容について誰かに話したくなってくるものです。
やっているうちに、あのボスが強かったとか、ここの展開には驚いたとか、神官がザキばかり唱えるとかの、話題にしたいことが山ほど出てくるはずです。
そうした人たちの受け皿は、昔は雑誌が主でしたが、今ではネット上にコミュニティが数多くあります。
その中でも匿名OKのツイッターは、日常とは別の趣味世界を構築するのにもってこいのサービスです。
関心のあるワードで検索すれば、すぐにでも趣味の合う人たちとつながることができるでしょう。
創作する
ゲームに限らず、趣味のことは往々にしてそうですが、
その楽しみは、与えられるものをただ受動的に消費することだけにあるのではありません。
そこで得たことを仲間と共有したり、それを刺激にして何かを創り出すことも楽しみのうちです。
ゲームに対しても多様なアクションをとっている人がいて、
前人未踏のプレイ記録を目指す人や、ひたすらデータを取る人がいたり、
あるいはゲーム音楽を打ち込んでみたり、絵を描いたり小説を書いたりと、ファンの楽しみ方もさまざまです。
好きな方法で、語るだけでは収まりきらないものを表現しているわけです。
以上、この記事ではレトロゲームをやりたい人向けに、
環境の整え方、ソフトの探し方・入手方法、プレイ後の楽しみについて解説しました。
レトロゲームに少しでも興味を持っている人の入門にこれを役立ててもらえば幸いです。
付属資料:主要ハードの概要
おまけとして、レトロゲームの入門者向けに、
「
そもそもどんなハードがあるのか」ということをざっと把握するための表を作りました。
発売日順で、よく使われる略称のほかに、ソフトの形状と、
何のハードでダウンロード配信版がプレイできるのかということも記載しました。
中古屋でソフトを探す際や、ダウンロード版の購入を検討する際に役に立つんじゃないかと思います。
マスターシステムとかネオジオとか他にもハードはありますが、
今回は入門用ということで、差しあたって主なもののみ載せてあります。
ディスクシステムとかCDロムロムとかの派生品も省いてます。
据え置き型ハードの一覧 |
名称 | 略称・略号 | ソフトの形状 | DL配信状況 |
ファミリーコンピュータ | ファミコン・FC | カセット | Wii WiiU 3DS EGG |
MSX・MSX2 | MSX | カセット(黒) | Wii WiiU EGG |
PCエンジン | PCE | カード | Wii WiiU EGG |
メガドライブ | メガドラ・MD | カセット(黒) | Wii WiiU 3DS EGG |
スーパーファミコン | スーファミ・SFC | カセット(灰色) | Wii WiiU EGG N3DS |
プレイステーション | プレステ・PS | ディスク | PSP PS3 |
セガサターン | サターン・SS | ディスク | なし |
ニンテンドー64 | 64 | カセット(灰色) | Wii WiiU |
ドリームキャスト | ドリキャス・DC | ディスク | PS3 Xbox360 |
プレイステーション2 | PS2 | ディスク | PS3 |
ゲームキューブ | GC | ディスク(小型) | なし |
携帯型ハードの一覧 |
ゲームボーイ | GB | カセット(灰色) | 3DS |
ゲームギア | GG | カセット(黒) | 3DS |
ワンダースワン | WS | カセット(横長透明) | なし |
ゲームボーイアドバンス | GBA | カセット(横長) | WiiU |
ニンテンドーDS | DS | カード | WiiU |
非コンシューマー(家庭用でない)ゲーム |
アーケード | AC | 基盤 | Wii Xbox360 EGG |