出典別・ルドラ語源リスト


言霊の調査と並行してルドラに登場するあらゆる単語の元ネタと思われるものを調べてみました。
知っての通りルドラは北欧神話、インド神話、シェイクスピアなど多様な対象から用語が引用されています。
ここではそれらをなるべく詳しい文献から、意味にまで遡って調査しました。分類がしやすいように単語の属する出典で配列しています。
言霊の語源と同様、これらの調査に正解はなく、これらはあくまでもこのような意味で解釈できるという可能性を示すのみですが、
ルドラ用語のルーツを知る上では参考となるでしょうし、多くを語られないルドラキャラの裏側を想像するのにも役立つことうけあいです。

凡例

単語名・・・ゲーム内に登場する語源が明らかになった言葉。「海溝ビフレスト」などの複合語もそのまま表記した。「バドラアイアン」などすでに説明されている言葉の派生と考えられるものは省いた。
分類・・・単語の属する大まかな分類。
解説・・・その単語に関するわかる限りの情報。スペルや言語での意味もできるだけ表記している。

インド神話


ルドラでは、タイトルにもなっているルドラやラスボスのミトラをはじめとして、重要な存在がインドの神話から引用されている。
インド神話は『リグ・ヴェーダ』の時代に始まり様々に変容しており、多くの神は現在のヒンドゥー教では姿を消している。
単語名 分類 解説
アビリジャ
ボス 詳細不明だがおそらくインド由来。
アムリタ
消費アイテム 「甘露」という意味の神酒。
ヴィーナ
ザコ敵 女神サラスヴァティーの持つ弦楽器で、シタールに近い。
琵琶と語源が同じらしいが、琵琶は西アジア起源という異論も出ている。
おおいわバドラ
ボス バドラとは「幸福な」「縁起の良い」という意味。
シヴァの別名もしくは世界を支える四頭の巨象の一頭で、北を支える。
カーラ
ボス 「時間」あるいは「黒」を意味し、死を司る神で、シヴァに退治されるが、シヴァ自身だとされる場合もある。
ガヤ
ボス デーヴァ神族と闘って敗れ、後には悪魔的存在とされたアスラ神族の一人。特に献身的でヴィシュヌ神を大変崇拝したためにあまりにも純粋になり、ガヤに触れた者はみな正しい人になって天に昇ったという。彼にちなんだガヤーという地名もある。さらに、現在ではガヤというのは寺院を指す言葉でもある。
ガンダルヴァ
ボス 半神的存在で、太陽を運ぶ馬の御者や、ソーマの守護、神々のための音楽を奏でる役割を持つ。半人半獣の姿で描かれることもある。
サラス
ボス サラスヴァティーは元は川の女神だったが、現在では芸術全般を司る女神。仏教では弁財天と呼ばれる。
ソーマ
消費アイテム 神々の飲む酒で、アムリタは別名。ヴェーダ時代では酒神としても崇められた。
ダートリ
ザコ敵 アーディティヤ神族に属している小神で、生産者の意味を持ち、創造に関与する。
ダナパティ
ボス クベーラの別名。クベーラは後の毘沙門天となり日本に渡る。
ディヤウス
ボス 古代の天空神であったが、次第に忘れられ、単に「天」を指す単語となった。
ナーギャ
ボス 「蛇」を意味するナーガが由来?ナーガは人間の顔とコブラの首を持つ半神的存在で、人間に対しては友好的。
ナタラージャ
ボス 「舞踏の王」という意味で、シヴァ神のこと。
バンヤン
ザコ敵 ベンガルボダイジュのことで、聖樹とされる。
プラーナ
ザコ敵 「物語」という意味の他、ヨーガにおいてプラーナは生命の活動様式で、ヨーガ行者は呼吸を整えてプラーナをコントロールする。
マーリーチャ
ボス 『ラーマーヤナ』に登場する魔物の一種で、黄金の鹿の姿に化けてシーターをさらおうとした。あるいは摩利支天の元になったマーリーチ。
ミトラ
ボス、四勇者 「友」「仲間」という意味で、平和を好み、情け深い神。ヴァルナとともに主権を司る。
ミトラは人格化された契約で、人間たちの契約を容易にし、約束を守らせる。
イランではミスラ、ローマではミトラスという神として形を変えて崇拝されており、さらに弥勒とも関係があるという謎の多い神。
ラーヴァナ
ボス 『ラーマーヤナ』に登場する魔王で、ルドラ同様「叫ぶ者」の意味がある。
ラーフ
ザコ敵 アスラの一人で、神に変装し不老不死になるためにアムリタを飲んだが、太陽と月が神々に告げたために、ヴィシュヌに頭を切り落とされ、頭だけ不死となった。そのため太陽と月を恨んで飲み込み、食を起こすとされている。
ラゴウ石 キーアイテム 羅睺(らごう)は、九曜と呼ばれるインドの占星術で用いられる星の一つで、上のラーフに同じ。羅睺は月の交点のうち昇交点であり、凶兆とされる。
ルドラ
ボス他 「叫ぶ者」の意味を持つ暴風神で、シヴァの前身だとされている。
万物を破壊し、死をもたらす神として人々から恐れられる一方で、人々に医薬をもたらすなど繁栄を支える神でもある。
ルドラの息子達であるルドラ神族というグループの神々も存在する。
ヨーギ
ボス ヨーガ行者のこと。

北欧神話


ルドラには北欧神話の単語も多いが、オーディンやラグナレクなど、他の作品で使用されるようなメジャーな単語は避けられる傾向にある。
単語名 分類 解説
ヴォルスンガ
両手剣 オーディンの血を引く一族で、彼らの物語は『ヴォルスンガ・サガ』に詳しく語られている。
ウルズの門
地名 ウルズは「運命」を意味し、人間の運命を決定するノルンの一人。
海溝ビフレスト
地名 ビフレストは「震える道」を意味し、アースガルズとミッドガルズを繋ぐ虹の橋。
ガルム
神的存在 ニヴルヘイムの入り口にいる猟犬で、ラグナレクの際にはテュールと相打ちになる。
ギャラルの時計塔
ホルンのほこら
地名 ギャラルはヘイムダルの持つ角笛で、神々にラグナレクの到来を知らせる。角笛の「ホルン」はセットになっていると思われる。
グラムソード
両手剣 シグルズがレギンに鍛えさせ、ファーヴニル退治に用いた剣で、元は父シグムンドの持っていた剣と同じもの。
ジグムンド氷山
地名 シグムンドはヴォルスンガの息子であり、シグルズの父。オーディンの剣を手にするが最後はその剣をオーディンに折られ戦死する。ジグムンドはドイツ語的な表記。
スクルドの門
地名 スクルドは「未来」を意味する、ノルンの一人。
スルト
ボス 炎の巨人で、ラグナレクの際には世界を火で滅ぼす。
スレイプニル
両手剣 オーディンの乗る八本脚の馬。
ダグ
サブキャラクター 昼の馬スキンファクシの御者で、「夜」のノーットとデッリングの息子だが、おそらくダグは古アイスランド語で「昼」をも指す。
テュール
プレイヤーキャラ オーディンあるいは巨人ヒュミルの息子で、フェンリル狼を縛るために片手を失う。
トール火山
地名 雷神トール。ミョルニルを持ち、巨人フルングニルを倒すなどの冒険をする。
反重力車ファクシ
乗り物 昼と夜を運ぶ馬。スキンファクシ(輝くたてがみ)とフリムファクシ(霜のたてがみ)がいる。
ブラズニル
乗り物、人物 スキーズブラズニルはフレイの持つたためる船。
ブルスティ
ボス グリンブルスティ「金の剛毛」の意味で、二人の小人によって作られた黄金のイノシシ。フレイの戦車を引く。
フレイの遺跡
地名 フレイはヴァン神族の豊穣神。デュメジルによるとオーディン、トールとともに三機能を果たしている。
ベルザンティ神殿
地名 ベルザンティは「現在」を意味するノルンの一人。
ミーミル
サブキャラクター アース神族の神で、首を切り落とされた後オーディンに知恵を与える役割を担っている。
レギン
プレイヤーキャラ 「オッタルの賠償金」に登場し、オーディンらから小人アンドヴァリの黄金と指輪を得る人物。『詩のエッダ』では兄のファヴニールは竜と化し、レギンは兄をシグルズに殺させるが、財宝を独り占めしようとしたためシグルドに殺害される。

ギリシャ神話・ギリシャ語


RPGではおなじみのギリシャ神話も、ルドラではわずかしか引用されていない。一方ギリシャ語由来の単語は思いのほか多く存在する。
単語名 分類 解説
アラクネ
ザコ敵 αραχνης(アラクネース)、クモ。
オムパロスの町
地名 ギリシャ語で「へそ」。中心という意味も持ち、デルポイはオムパロスとされ、世界の中心と考えられていた。
オルゼクス
ザコ敵 鳥を指すορνιχεσσι(オルニクセッシ)?
オルフェのころも
オルフェウス、詩人であり音楽家の英雄。エウリディケを求めて冥界に赴く。
オルニス
ザコ敵 ορνις(オルニス)、鳥。
スコルピオス
σκορπιος(スコルピオス)、サソリ。さそり座の学名はscorpiusで微妙に異なる。
ソロン
サブキャラクター 古代ギリシャの賢者。法律、経済、道徳の面で改革を行った。
ターレス
サブキャラクター おそらくミレトスのタレス。古代ギリシャの哲学者で、ソクラテス以前の人物のひとり。万物のアルケー(根源)は水だとし、流転説を唱えた。たぶんドラゴンボール由来ではない。
デルフィ山
地名 デルポイは古代ギリシャのポキスにあった街で、アポロン神殿がありピュティア(女祭司)が神託を受けていた。デルポイの名前はデルピュス(子宮)と関連があるようで、デルフィは英語読み。
ネレウス
ザコ敵 海の神で、ガイアとポントスの子。
プサリス
ザコ敵 ψαρις(プサリス)、ハサミ。
ポリュプス
ザコ敵 人体またはクラゲ類のポリプのこと。ギリシャ語で「多足」という意味。

ケルト神話


主にアイルランドに残存するケルト神話の単語はダナンの他は天空の地名に使われている。
ケルト神話の神々は文献の資料がほとんどなく、ローマ人の記述に頼らざるを得ないため、現在でもその実体に迫るのは困難である。
単語名 分類 解説
ダグダの天文台
地名 ダグダはケルト神話の主神で、太陽神。
ダナン族
種族 トゥアハ・デ・ダナーン(ダナ女神の人々)と呼ばれる種族。
ヌアドのほこら
地名 ヌアドはトゥアハ・デ・ダナーンの王。後にルグに王位を譲り、フォモール族との戦争でバロールに討ち取られる。
ファールストーン
アクセサリー トゥアハ・デ・ダナーンの4つの神宝の一つで、アイルランドの王となるべき人物が上に乗ると、叫び声をあげてそれを知らせる。
ルグのほこら
地名 ルグは呪術的、軍事的な指導者である神。ヌアドに王位を譲られたルグは、敵方のフォモール族を指揮していた巨人バロールを退治する。

聖書


ソドムやゴモラ、バベルなど人間の罪に関係する聖書の単語がルドラでは使用されている。
主にユダヤ教の聖書、いわゆる旧約聖書の単語が引かれている。 その他、預言者およびアポカリプスがある。
単語名 分類 解説
アポカリプス
両手剣 神の隠れたメッセージ、黙示のことで、未来に起こる破滅を伝える。キリスト教では「ヨハネの黙示録」のみ正典として採用されえているが、ユダヤ教にもヨエル書やハバクク書など黙示的要素を持った文書はいくつか存在する。
エレミア
人物 「エレミヤ記」に語られる紀元前六世紀の預言者で、ユダヤ王国滅亡の預言をする。やがて、バビロニアの支配によってそれは現実のものとなる。
ゴモラ
ボス 「創世記」13~19章に語られる罪深い都市の名前。元のヘブライ語では発音はアモラであり、ギリシャ語に訳される際にゴモラとなったようである。
人工島バベル
バベルは「創世記」10章に語られる天まで届く塔を作ろうとした街で、神によって言葉を多様化させられた。塔が有名だが、あくまでバベルは街の名前である。
ソドム
ボス ゴモラと同様に罪のため滅んだ都市。ソドムではロトとその家族を除いた住民は皆罪を犯しており、神に滅ぼされる。
ソロモン
エルサレムに神殿を築いた賢者で、「列王記」に描かれる。「箴言」「伝道の書」はソロモンの作とされており、ソロモンの持っていた指輪は動物と話す力があったという伝説もある。
ダニエルのころも
ダニエルは「ダニエル書」で語られる預言者で、「神こそが審判である」という意味の名前。不思議な物語を多く残した。

悪魔


聖書には載っておらず、それ以降に広まった悪魔関連の単語を収録。
ちなみに悪魔の解説にはメイザース・リデル翻訳、クロウリー編の『ゴエティア(ソロモン王の小さな鍵)』を使用。おそらく日本で出回っている多くの悪魔関係の記述の大本がこれ。
単語名 分類 解説
ヴェバル
ザコ敵 ヴェパルはソロモン王の72柱の悪魔の第42番目。人魚のような姿で現れる地獄の公爵で、水を支配する。
オクシオーヌ
コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』によれば、タキトゥスの『ゲルマニア』に記載された人頭獣身の架空民族。スペルはOxionesで、フランス語読み。原典にはOxionasとある。
セルヴァン
コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』に記載されているアルプスの身近な妖精で、丁重に扱えば家の手伝いをしてくれるという。Servantsつまり召使いをフランス語読みしたもの。
ビフロン
ザコ敵 ビフロンズはソロモン王の72中の悪魔の第46番目。怪物の姿をとって現れる地獄の伯爵で、占星術と幾何学を支配する。
ペイモン
ザコ敵 ペイモンはソロモン王の72柱の悪魔の第9番目。王冠をかぶり、ラクダに乗った男の姿で現れ、彼の元には200もの悪霊の軍団が従っている。
バールゼフォン
ザコ敵 比較的メジャーな悪魔。元はカナンの神バールのエジプトでの呼び名バアル=サフォンであり、それを異教の神ということでユダヤの人々が悪魔扱いしたようだ。しかしルドラではヴァドバールもいるため、単にバールのようなものを持っているからそう呼ぶのかも。
ベルゼブル
ザコ敵 こちらもだいぶメジャーな悪魔。元は同じくカナンの神バールだとされ、これをユダヤ・キリスト教が悪魔に仕立て上げたらしい。蝿の王と呼ばれるためにそのような姿をしていることが多いが、ルドラではビームを出すメカに。
ミュカレ
コラン・ド・プランシーの『地獄の辞典』に記載されている女魔術師(Mycale)で、魔法の力で月を効果させたという。元はギリシャの伝承のようだ。FF5にも出てくる。

シェイクスピア


ルドラでは多くのモンスター、武具の名前がシェイクスピアの戯曲の登場人物の名前から採られている。
これらの名称の多くはシェイクスピアの創作であるため、一致の見込みは高いといえる。
単語名 分類 解説
アレクサスメイル
軽鎧 アレクサスは『アントニーとクレオパトラ』に登場するクレオパトラの従者。アントニーを捨ててオクティヴィアス・シーザーにつくようクレオパトラに勧める。
イジアスシールド
イジーアスは『夏の夜の夢』のハーミアの父。自分の決めた以外の相手と結婚しようとする娘を死刑にしてほしいとアテネ大公シーシアスに願い出る。
ヴァローメイル
軽鎧 ヴァローは『ジュリアス・シーザー』のブルータスの部下。
エフタのころも
『ハムレット』二幕二場でハムレットによりポローニアスがエフタと呼ばれている。エフタは「士師記」に登場する士師、つまり優れた指導者。エフタはアンモン人と戦い、勝利する。
オクティヴメイル
軽鎧 オクテイヴィアス・シーザーは『ジュリアス・シーザー』および『アントニーとクレオパトラ』に登場する人物で、後のアウグストゥスである。
オフィーリア
『ハムレット』のポローニアスの娘で、ハムレットに愛されるが、彼に父親を殺され、正気をなくして小川で溺死する。
オズリック
ザコ敵 『ハムレット』に登場するエルシノアの廷臣。流行に流されるだけの人物。
キャシアスメイル
軽鎧 キャシアスは『ジュリアス・シーザー』のシーザー暗殺派の一人で、ラテン語読みはカッシウス。
キャタリーナ
『じゃじゃ馬ならし』の富豪バプティスタ・ミノーラの娘の「じゃじゃ馬」。そのあだ名の通り手のつけられない性格だったが、ペトルーチオにならされてしまう。
キャピュレット
ザコ敵 『ロミオとジュリエット』のジュリエットの父親で、ロミオの属するモンタギュー家とは反目して いるが、主人公達の悲劇の後に和解する。
グレゴリアーマー
重鎧 グレゴリーは『ロミオとジュリエット』の、キャピュレット家の召使。
コーデリア
言霊・同義語 コーディーリアは『リア王』に登場するリアの末娘で、フランスの王妃。父に嘘を語らず愛情を示さなかったので親子の絆を切られるが、父を助けに現れ、リアの狂気を癒す。
シーシアス
両手剣 『夏の夜の夢』のアテネの大公。ギリシャ語読みではテセウス。
ジェイキスメイル
軽鎧 ジェイキスは『お気に召すまま』の騎士ローランド・デ・ボイスの息子の一人。この作品には同名の貴族ジェイキスもいる。
シャイロック
ザコ敵 『ヴェニスの商人』に登場するユダヤ人商人で、アントーニオに借金のかたとして肉1ポンドを要求するが、男装したポーシャに裁判で敗れ、財産の半分を没収され改宗させられる。
ジュリエット
レイピア 『ロミオとジュリエット』の主人公で、キャピュレット家の娘。『尺には尺を』にもジュリエットという人物は登場する。
スターヴリング
ザコ敵 ロビン・スターヴリングは『夏の夜の夢』に出てくる仕立て屋。
スマルキン
ザコ敵 『リア王』三幕四場で狂人トムを装ったエドガーが述べる悪鬼の名前。
ダイオン
両手剣 『冬物語』に登場するシシリアの貴族。
ティボルトメイル
軽鎧 ティボルトは『ロミオとジュリエット』のキャピュレット夫人の甥で、マキューシオを決闘で殺すが、ロミオに討たれる。
デニスアーマー
重鎧 デニスは『お気に召すまま』のオリヴァーの召使。
テュバルナイフ
ナイフ テュバルは『ヴェニスの商人』に登場する裕福なユダヤ人で、シャイロックの友達。
ドーカスメイル
軽鎧 ドーカスは「冬物語」の羊飼いの娘。
トールスナウト
ザコ敵 トム・スナウトは『夏の夜の夢』の鋳掛屋。ボトムやスターヴリングとは職人仲間。おそらくトムとトールを掛けてある。
ニックボトム
ザコ敵 ニック・ボトムは『夏の夜の夢』の織屋で、同系統のザコ達はアテネの職人仲間である。
ハーキュリーズ
重鎧 ヘラクレスHerculesの英語読みで、『アントニーとクレオパトラ』などの作品に名前が出てくる。
パーディタ
『冬物語』の、シシリア王レオンティーズの娘で、生まれてすぐ捨てられるが、ボヘミアの王子と結ばれる。「失われた者」という意味。
ハムレット
片手剣 『ハムレット』の主人公でデンマークの王子。父王の亡霊に示唆されて父を殺した叔父への復讐を志し、復讐を果たした後息絶える。
バルサザー
両手剣 『ロミオとジュリエット』をはじめ、四つの作品に登場する名称。全て脇役である。名前の由来はおそらく東方三博士の一人バルタザールの英語読みから。
ピラスアーマー
重鎧 ピラスは『ハムレット』二幕二場で触れられるギリシャの英雄で、ギリシャ語ではネオプトレモス。
フラットレットー
ザコ敵 『リア王』三幕六場で狂人のふりをしたエドガーが言及する悪鬼の一種。
フリーアンス
ザコ敵 『マクベス』の、バンクォーの息子。父は殺されるが、後にスコットランドを支配する。
プロスペロ
『テンペスト』のかつてのミラノ大公で、一度は追放されるが魔術を駆使して復讐を果たす。
ヘカティのころも
ヘカティは『マクベス』に登場する冥府の女神で、三人の魔女の主。
ヘクトルアーマー
重鎧 ヘクターは『トロイラスとクレシダ』に登場するトロイの王子。ホメロス版とは異なり、アキレスの手下に暗殺される。なぜこれだけギリシャ語読みなのかは不明。
ホビディデンス
ザコ敵 『リア王』の四幕一場でエドガーによって一回だけ言及される悪鬼で、「暗闇鬼(prince of dumbness)」と呼ばれる。
マーカスアーマー
重鎧 マーカス・ブルータスは『ジュリアス・シーザー』の主人公で、シーザー暗殺に際して苦悩する。『タイタス・アンドロニカス』の主人公タイタスの弟もマーカス・アンドロニカス。
マクダフエナジー
攻撃手段 マクダフは『マクベス』の、スコットランドの貴族。マクベスを討ち取る。
マリーナ
プレイヤーキャラ 『ペリクリーズ』の主人公の娘。海上で生まれたからマリーナと名付けられた。
ミランダ
ザコ敵 『テンペスト』のプロスペローの娘。生まれて間もなく父と共に舟で海に放たれる。
メテラスアーマー
重鎧 メテラス・シンバーは『ジュリアス・シーザー』のシーザー暗殺派の一人。暗殺の実行も行う。
モンタノシールド
モンターノーは『オセロー』の前サイプラス総督。
リュシルシールド
ルーシリアスは『ジュリアス・シーザー』に登場するブルータスの友人。『アテネのタイモン』にも同名の人物が出てくる。
ルシアスアーマー
重鎧 ルーシアスは『ジュリアス・シーザー』のブルータスの召使。『タイタス・アンドロニカス』にも同名の人物。
レイビオシールド
レイビオーは『ジュリアス・シーザー』のブルータス軍の兵士。セリフは一切ない。登場人物一覧にも載っていない。
ロミオ
ライフル 『ロミオとジュリエット』の主人公で、モンタギュー家の子息。

仏教


インドから中国を経て日本に渡って来た仏教由来の語源である。
そのほとんどは梵字の名称から来ているが、その中には発音を表す文字と、特定の仏を表す「種子(しゅじ)」がある。
梵字はハングルのように組み合わせ可能で、判別が非常に難しいのであくまでありそうなものを載せる。
単語名 分類 解説
カーンの街
地名 カーンあるいはカンは不動明王を表す種子。
キリークの街
地名 キリークあるいはキリクは阿弥陀如来を表す種子。
タラークの街
地名 タラークあるいはタラクは虚空蔵菩薩を表す種子。
ビルシャナ
人物 毘慮遮那と書き、サンスクリットのヴァイローチャナの音写。華厳経の仏で、釈迦や他のあらゆる仏と同一とされる。奈良の大仏はこの毘慮遮那仏である。
マユラ
ボス 災厄や苦痛を取り除く女性の明王である孔雀明王のことで、サンスクリットではマハーマーユーリー。密教の真言でマユラと呼ばれている。
冥界のシュミセン
地名 須弥山は仏教の宇宙の中心をなす巨大な山で、頂上には帝釈天の宮殿があり、半分は水中にある。サンスクリットではスメールあるいはメール。
ゲーム中の梵字
竜神の遺跡入り口の紋章
音はサで、観世音菩薩を表す種子。
ホルンのほこらの紋章
音はユ、弥勒菩薩を表す種子。
ソアティウムLv.1の
グラフィック
カン、不動明王を表す種子。
ソアティウムLv.2の
グラフィック
出てくる順番に、イー、マン(文殊菩薩)、カン。マンはヤンの方に近いが、こちらは種子ではない。
ソアティウムLv.3の
グラフィック
上から時計回りに、カン、イー、マン。
グランソアナLv.1の
グラフィック
左上から時計回りに、カン、イー、マン。
グランソアナLv.3の
グラフィック
左上から時計回りに、マン、ウン(愛染明王)、ア、カン、イー、ア。背景にはマンに点のないマも見つかる。
バドラの耳の部分
左右反転したオン。種子ではないようだ。
イラストの梵字
シオンの眼帯
バク。釈迦如来を表す種子。
サーレントの胸当て
マウ。意味は「吾我」。
ソークのマスク
おそらくウー。意味は「変化」。
リザの鎧
ユ。弥勒菩薩を表す種子。ただし左半分はマウのものに近い。
デューンの胸当て
ウの異体字。意味は「譬喩」。
ハウゼンの帽子 四文字ほどあるが不明。
通常の次期ルドラの胸
上部はラ。つまり「?ラ」のはず。
サーレント入り
次期ルドラの胸
同様に上部はラ。下部はノーマルのものと異なる。

神道


神道由来のものは数少ないが、とりわけ十神宝はストーリーに深く関わっている。
単語名 分類 解説
イヌガミ
ザコ敵 陰陽道で用いられる式神の一種。犬を首だけ出して土に埋め、餓死させて怨念を蓄積させて作るという。その効果は恐ろしいものらしく、「犬神家の一族」というのは犬神を使う側ではなく、犬神に祟られた家系のことを指している。
オズヌ
ボス 役小角(えんのおづぬ)は修験道の開祖とされる行者で、本名は賀茂役君小角(かものえだちのきみおづぬ)。修行によって得た験力によって空を飛び、前鬼・後鬼と呼ばれる鬼を従えたという。
ルドラ十神宝
アイテム 神道の文献『先代旧事本紀』に記された、ニギハヤヒが地上に降る際にアマテラスが授けた「十種神宝」がモデルになっていると思われる。その内訳とも大まかに対応しており、それぞれ澳津鏡・辺津鏡(パワーシールド、サイコシールド)、八握剣(アポカリプス)、生玉(ライフジェイド)、死返玉(リバイブジェイド)、足玉(ホーリージェイド)、道反玉(デスジェイド)、蛇比礼・蜂比礼・品物比礼(キングズアーマー、クイーンズコート、フールシューズ)の元になっていると推測される。

クトゥルフ神話


クトゥルフが何かについては今さら説明することもないかと思うが、
ルドラの制作元であるスクウェア大阪、ひいては旧クリスタルソフトがクトゥルフ神話の世界観を大いに受け継いでいたことが明らかになってきた。
前々作のサガ3では特にそれが顕著だが(例えばステスロスもクトゥルフ由来)、ルドラにもクトゥルフ由来の単語がいくつか登場する。
今回は東雅夫の『クトゥルー神話事典』が手に入ったので、いくつかの項目を追加することができた。
単語名 分類 解説
アヴドルの町
地名 クトゥルフ神話で語られる魔術書『ネクロノミコン』の著者、アブドゥル・アルハザードが由来のように思われる。
イタカ
ザコ敵 オーガスト・ダーレスの作品に登場する風の神。大空を駆け回り、人間に死をもたらす。
港町オリアブ
地名 オリアブは異世界である夢の国の南方海にある島の名前。中央に霊峰ングラネク山があるなどルドラの地形に近く、港町バハルナがオリアブにあたると考えられる。
カトゥリア
地名 遺跡都市とも呼ばれているが、クトゥルフ神話では夢の国のはるか西方にあるという理想の国。神々の住む黄金都市があるとも言われているが、実在は確認されていないようである。
ヌカイ
地名 地下世界クン=ヤンの奥底にあるという暗黒世界の名前。かつては偉大な神と文明が反映したが、現在では崩壊してしまっているようだ。FFTの「ン・カイの腕輪」もおそらく同由来。
レンの都
地名 クトゥルフ神話に登場する高原であり、ジョージ・ヘイ編の『ネクロノミコン』によるとそこには未知なるカダスの山がそびえ、山頂には縞瑪瑙の城があるという。

戦闘機関連


cokEtoriさんの情報により、片手剣やいくつかのライフルが航空機の名前であることが明らかになった。
他のライフルもここに含まれるかもしれない。
単語名 分類 解説
アベンジャー
片手剣 この名前で最も有名なのはおそらくアメリカのグラマン社のアベンジャー雷撃機。第二次大戦の後期に活躍。
グロスター
マシンガン イギリスの航空機メーカー。ミーティアを製作した。シェイクスピアにもグロスター公はしばしば登場するので、どちらが由来か判断が難しい。
トムキャット
片手剣 F-14トムキャットはグラマン社が開発した艦上ジェット戦闘機。
バルキリー
片手剣 この項目の目玉。cokEtoriさんの情報から、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する可変戦闘機、VF-1バルキリーが由来ではないかと考えられる。「ヴァルキリー」ではないのと、巨人に特効を持っていることが決め手。
フォッカー
片手剣 ドイツの航空機会社で、フォッカーDr.Ⅰなどで有名。
ヘルフェンサー
片手剣 スホーイSu-24M「フェンサー」は旧ソ連で開発された攻撃機。フェンサーは西側の名称で、ルドラではおそらく「剣士」という意味と掛けてある。
マッドキャメル
片手剣 F1キャメルはイギリスのソッピース社が開発した複葉戦闘機。第一次世界大戦で使用される。
ミラージュ
ライフル フランスのダッソー社が開発している戦闘機のシリーズで、第二次大戦後から開発がなされている。ミラージュ2000はまだ現役。
ラファール
片手剣 ダッソー社が開発した戦闘機。ミラージュの後継機・・・らしい。

諸外国語


ここでは英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語で読める単語を解説している。
ただしスペイン語などは数が少ないために、他の由来の可能性も十分ある。
単語名 分類 解説
英語
アイリス
レイピア iris、アヤメ。『テンペスト』にも神々の使者として登場。
ヴィオラ
レイピア viola、スミレ科の花ヴィオラ。『十二夜』の登場人物でもある。
カメリア
レイピア camellia、ツバキ。
サイプラス
Cyprus、キプロス。『オセロー』の舞台がここサイプラスである。
ナーシサス
レイピア narcissus、スイセン。
ドイツ語
アドラー
Adler(アドラー)、鷹。
デルフィン
Delphin(デルフィン)、イルカ。
ハウゼン
四勇者 ミュンヒハウゼン(Münchhausen)は「ほら男爵」の異名を持つ人物で、ビュルガーの小説の主人公となった。Hausen(ハウゼン)はHause(家)の変化形。
ミュンヒ
人物 上述のミュンヒハウゼンから。Münch(ミュンヒ)は僧のこと。
フランス語
オルタンシア
レイピア hortensia(オルタンシア)、セイヨウアジサイ。
ルミエール
lumière(リュミエール)、光。
ロンディーネ
l'ondine(ロンディーネ)、水の精。
イタリア語
オディオ
ザコ敵 odio(オディオ)、憎しみ。この名はライブアライブであまりに有名。ラテン語はodium(オディウム)で、微妙に異なる。
スペイン語
アスピラード
両手剣 aspirado(アスピラード)、aspirar(呼吸する)の過去分詞男性形で、「呼吸するもの」といった意味。もしくはaspiradorで掃除機のことかもしれない。
アマティスタ
ボス amatista(アマティスタ)、アメジストのこと。
ベベドール
ザコ敵 bebedor(ベベドール)、「飲む者」あるいは大酒飲み。
モーノ
ザコ敵 mono(モーノ)、猿。
情報提供:ヤミーさん
ラテン語
アリエス
aries(アリエース)、牡牛。あるいはおうし座の学名。
アンタレス
ライフル antares(アンタレス)、さそり座のα星。語源はギリシャ語のαντι Αρης(アンティ・アレース)「火星に対するもの」とされるが、アンティは「代わりに」という意味だったり語形変化がなかったりと厳密なギリシャ語でない可能性もあるので学名を記す。
ラルス
larus(ラルス)、カモメ。
レグルス
regulus(レーグルス)、「小さな王」という意味で、しし座のα星。

その他


今までに挙げた以外の各地の神話など。なおガフについてはいろいろと謎が多いので、詳しく取り上げる余地がありそう。
単語名 分類 解説
アブラクサス
ボス キリスト教と関係がある秘教であるグノーシスの神。雄鶏の頭をしていて、足は蛇になっている。一年の365日それぞれにいる神をまとめる主神らしい。
カダル
ボス イスラム教で「運命」を指す概念で、六信に含まれる。神が定めた運命がカダルであり、あらゆる行為はこのカダルのもとにあるとされている。意味が遠いので別由来の可能性もあり。
ガフ
場所? ユダヤのカバラの伝承にあるらしいが・・・どうも新世紀エヴァンゲリオンとの関連がありそうである。詳しくは追加調査予定。
トリフィド
ボス ジョン・ウィンダムの小説『トリフィド時代』に登場する歩行する植物。食用に飼育されていたものの、人類の目が見えなくなっている間に反乱を起こし、都市を支配する。
ネルガル
ボス バビロニア神話に登場する男神で、冥界を支配している。妻はエレシュキガルで、双方とも地上に疫病と混乱をもたらす危険な神だとされる。
ピピン
プレイヤーキャラ わりと一般的な名前だが、あえて考えるなら『指輪物語』のフロドの仲間の一人、ピピンことペレグリン・トゥック。ホビットでありイメージには合う。ドラクエ5のピピンも槍を持っていたが。
ロスタム
人物 フェルドウシーの作によるペルシアの叙事詩、『シャー・ナーメ』に登場する英雄。聖なる鳥シームルグの助けを借りて、ロスタムは竜や悪魔、悪しき国王を退治した。


「それじゃあ、またどこかで‥もどる