FF6を10倍楽しく遊ぶための
ヒント集


スーパーファミコンの傑作RPGであり、FFシリーズの一作としてあまりに有名なファイナルファンタジー6。
誰もがやったことのある作品かと思いますが、その真の面白さまでもが十分に知れ渡っているかというと、決してそうではありません。
特にシステム面はそれが顕著といえます。
6のシステムについては、「どうせ魔法を全部覚えるだけなんだから、育成はワンパターンでしょ」とか、
「やりこみでもFF5は多彩な攻略法があるけど、6は結局バニシュデス一択でしょ」とか思っている人が多いかもしれませんが、
本作でも魔石システムを最大限に活かすと普通ではありえないスーパーキャラを作ることが可能ですし、
GBA版はバニシュデスや機械装備ができなくなっているので、そういった安直な方法で楽はできません。
また、FF6には後から発見された数々のとんでもないバグや面白現象が眠っています。

そこで、ここではFF6の面白さを最大限に引き出すべく、ボスとの熱いかけひきが楽しめる低レベルプレイや、
無敵のキャラが作れる魔石システム活用法、
さらにはモグタン将軍をはじめとする多くのバグや面白現象
についての解説をしてみたいと思います。
これを参考にプレイすれば、今まで気づかなかった本作の魅力を発見できることでしょう。


魔石システム活用法

FF6の魔石は、ただ魔法を覚えるためのものと思っているかもしれない。
だが実は、魔法習得以上に重要な魔石の効果というものがある。それは魔石の装備画面に書いてあるレベルアップボーナスである。
意外なことに、本作ではレベルアップしても能力値の変化は一切ない。
攻撃力は能力値以外にレベルにも依存するため気づきにくいが、力や素早さのアップはすべて魔石と装備品によるものなのだ。
そして、何も考えずにプレイすると、魔石ボーナスは大して得られないが、それでもクリアには支障はない。
では、魔石ボーナスを最大限に活かしてキャラを育てるとどうなるか。これが実際、とんでもないことになるのである。

たとえば魔力+2のボーナスがあるゾーナ・シーカーの魔石。これをできるだけ低レベルで入手し、その後のレベルアップすべてをこの魔石をつけた状態で行うと、
キャラの魔力は99を突破し、3ケタに達する(最大値は128)。
そうなると、ファイアですら数千のダメージになり、アルテマなどは65535すら振り切って逆に弱くなる始末である。
痛快なのがラスピルで、普通に使っても200程度のところを2000とかの数値を叩き出す。マジックマスターもあっという間だ。
同様に素早さの極致もやりすぎレベルで、SFC版は素早さアップがオーディンしかないため上げづらいが、
それでも90まで上げれば普通のキャラの2倍以上の速度になる。
ゲージがたまるのが早すぎてコマンドが追いつかないが、バーサクをかければ殺戮マシーンと化すだろう。
一方で力の影響はレベルに比べると少ないが、それでも限界まで上げればダメージは1.5倍ほどになる。
その他は、体力に関してはリジェネの回復量にしか影響しないし、
HPやMPはどのキャラも1回ボーナスを与えればLV99時には最大値に達する程度となっている。
なので魔石ボーナスを優先して付けたいのは魔力、素早さ、力ということになる。

このように、本作では魔石を活用すれば悪夢のような強さのキャラを作ることが可能である。
逆に、これまで適当にレベルアップしていたのがいかにもったいなかったかも理解できるだろう。
魔石ボーナスを最大限に引き出すためには、魔石入手までのレベルアップを極力抑える必要があるが、
下に述べるようにそれもまた新たな楽しさをもたらすものになるのである。
もし手軽に魔石ボーナス最大化を行いたいなら、SFC版で機械装備とバニシュデスを使いながら進めれば低レベル進行も簡単なので、ぜひ一度やってみよう。

低レベルプレイのススメ

FF6の不満点としてよく挙げられるのが、こちらの攻撃力のインフレ度合いと難易度の低さである。
機械や必殺技は簡単に大ダメージを叩き出し、アルテマは程なく9999ダメージになる。
これらを連発すればラスボスもイチコロで、バランスも何もあったものではない、というのはしばしば聞く話だろう。
そこで低レベルプレイである。FF6は5と同様ボスに経験値がなく、多少の経験値の強制入手を入れても1ケタ台のレベルを保って進めることができる。
そして、実際に低レベルでやってみると、本作はきわめて戦略性に富んだ、絶妙なバランスのゲームに化けるのである。
低レベル状態ではこちらの攻撃力が激減するため、今まで瞬殺していたボスそれぞれの個性が明らかになり、しっかりと対策を練る必要が出てくる。
しかもパーティーメンバーもアルテマ連発というわけにはいかない代わりに、キャラの長所を活かした使い方が存在する。
むしろFF6の難易度は低レベル状態でちょうどいいといえるほどである。
また、本作に限っては低レベルプレイをすると、魔石ボーナス最大化という明確なメリットが得られるので、それを見るためにも挑戦する価値はある。
魔法修得値やギルは獣ヶ原で稼げるし、対策次第ではどんなボスにも勝てる、つまり運ゲーになるところもほぼないので、低レベルプレイの中でも難易度は手軽なほうなのもオススメしたい理由の一つだ。

ボスデータ&低レベル攻略法

その低レベルプレイでボスを撃破するための戦術と、
自分で作戦を立てるのにも役立つボスの行動パターンを紹介したページがこちら。

ボスデータ&低レベル攻略法 前編



あばれる活用法

個々の特技を理解すれば大活躍できるポテンシャルを秘めている「あばれる」。
上記の低レベルプレイでも非常に頼りになるので、その有効な使い方をまとめてみた。
長くなったので別ページで。

あばれる活用法のページ



機械装備技の秘密

SFC版でのみ有効な機械装備バグ。当時から知られていたために、試してみた人も多いだろう。
しかしその際に、ドリルなどを装備して防御力を最大にするだけで満足してしまってはいないだろうか。
実はこの機械装備バグというのはさらに大きなバグの一端にすぎず、もっと多彩な利用法があるのだ。
以下にそれを説明していくが、まずはこのバグのやり方を確認しておこう。

機械装備のやり方
可能なバージョン:SFC
  • いずれかの装備部位に、そのキャラが装備できるアイテムが一つもないことが条件。
  • 装備させたいものをアイテム欄の一番右下に置き、装備画面で「さいきょう」を選ぶ。
  • そのアイテムが、何であろうとその部位に装備される。

というのが機械装備バグの内容である。ここで重要なのは、必ずしも機械を装備する必要はない点である。
右下に置いたものがドリルだろうとしゅりけんだろうとポーションだろうと装備できるのだ。
機械類を装備すると妙に防御力が上がる理由は、本来装備できないものを装備することにより、防御力の値を参照する際に誤って別の数値を読み込むかららしい。
ではこの時に、本来装備できるものを装備するとどうなるだろうか。
これが意外とまともに機能するのである。しかもこのことは、多くの応用例を生む。
ポイントは、どの部位にアイテムを装備しても、正しい部位の場合と同様の効果を発揮するという点だ。
頭に武器を装備すれば攻撃力がさらに上乗せされるし、
これはアクセサリにも通用する。たとえばかいでんのあかしを頭に装備するとみだれうちが可能になるうえに、
他に二つのアクセサリをつけられることになる。これがいかに有利かわかるだろう。

そしてもう一つのポイントは、「装備できるものがない」という条件の満たし方である。
機械装備バグを行うには、どれかの部位の装備を全部なくさねばならず、これはいくらかの不利になる。
たいてい削られるのは頭装備だが、そこにも有用なアイテムは存在しているからだ。
しかし、最初から何も装備できない部位があるキャラがいるとしたらどうだろうか。そう、ガウである。
ガウの右手は装備できるものがないので、常にこのバグを実行することができる。
応用例としては、モルルのおまもりを手に装備すればエンカウントはなくなるので、モグと順番に使い回せばフェニックスの洞窟を戦闘なしで抜けることが可能だ。
その他にも、盾がない状態で2つある武器を最後の欄に置いて「さいきょう」することで、自動的に二刀流になったりもする。

次に本来装備できないアイテムを装備した場合も見てみよう。
機械の場合のように能力値が上昇することもあるが、それに加え手に武器以外を装備して攻撃した場合には妙なことがいろいろと起こる。
多くの場合は猛烈にバグって止まるうえにデータ破損の恐れもあるので、
基本的にはやるべきではない(外部セーブ可能なWiiUのVC版は大丈夫)。
たまにまともに攻撃できるものもある。命中率が低いものはスナイパーアイで補強可能。
唯一有用なのは手裏剣類で、これは無消費で使用できる強力な武器として機能する。

以上の内容をまとめてみる。
強制装備バグのポイント
  • ガウ以外のキャラは、このバグを利用するのにどれかの部位の装備をすべてなくす必要がある。
  • 装備できるアイテムは、どこに装備しても、正しい部位に装備したのと同じ効果が発揮される。アクセサリも同様。
  • 装備できないアイテムを装備すると、ものによっては能力値が異常に上昇する。
  • 武器以外を手に装備して攻撃すると、たいていバグるのでやらないように。

このバグを有効に活用できそうなのは、やはりガウだろう。
前述のモルルのおまもり使い回しだけではなく、
フリーズが怖い場合でも、魔法のみを使う場合ならその心配はないので、
スリースターズとソウルオブサマサに加え、ミラクルシューズやリボンをつけたりもできる。
あるいは二刀流+かいでんのあかし+ブレイブリングでネコキックを出せば、武器の攻撃力を上乗せしつつダメージは驚異の24倍に!
もはや倒せない敵はいないレベルとなる。GBA版でできないのが残念だ。

モグタン将軍とは

一部で有名なモグタン将軍とは、
サウスフィガロをセリス救出なしで脱出すると、セリスの代わりにモーグリのモグタンが仲間になってしまうバグである。
メリットはまったくなく、むしろ制限プレイの一種といえるものだが、
カイエンの「マランダを滅ぼした悪名高いモグタン将軍!」のセリフなど、
見ていて面白い現象が発生するために一見の価値はある。
以下にやり方と起こる現象を示そう。
モグタン将軍のやり方と発生現象
可能なバージョン:SFC、PS、GBA
  • シナリオ分岐後のロックシナリオで、セリスを救出せずにサウスフィガロを脱出するのが条件。
  • 脱出方法は、サウスフィガロ右端の兵士に真下から近づき、1マスの距離があるときに兵士が下に移動するのと同時にメニューを開き、十字キーの上を押しながら閉じる。
    こうすると兵士をすり抜けられ、脱出が可能。
  • その後ナルシェでの合流時に、ロックがモグタンを連れて登場する。
  • モグタンは見た目はモーグリでオリジナルコマンドなし、武具やアクセサリ、魔石装備不能。
  • オペライベント終了後にモグタンの見た目はセリスに、ジョブはルーンナイトになるが、性能はそのまま。
  • エンディングではセリスの箇所の名前は??????になる。

こういうことである。つまり魔法も魔封剣も使用できない無力なモグタンがセリスの代わりに仲間になるので、多くの場面で苦労することになる。
特にディッグアーマーはロックのみでの勝負になるので、まず勝てない。
唯一の対策はイヤリング装備で雷のロッドを使うことで、これを行うためには、
マッシュシナリオを先に進めること、サウスフィガロの洞窟を最初に通る時に2階の宝箱を開けないことが必要で、間違えるとほぼ詰むので注意。
また崩壊後はしばらくモグタン一人になるため、難易度がものすごく上昇する。
低レベルでの突破も不可能ではないが、レベルが低いとマッシュ合流まではほぼ運頼みである。


混乱技いろいろ

味方にコンフュを使い、エフェクトが出ている間にコンフュを受けているキャラがコマンドを入力すると、
本来敵や味方に使えないものを使うことができる。
この混乱技の中でも、もっとも有名なのはコンフュ+けむりだまだろう。
これは敵が逃げ出すという効果だが、どんな敵にも効くわけではないため万能ではない。
以下にその性質を解説しよう。
コンフュ+けむりだまの性質
  • 混乱したキャラが敵にけむりだまを使うと、敵全体が逃げ出して戦闘終了になる。
  • ただし、ボスなど逃げられない敵が存在している場合、敵側も逃げられない。
  • 敵が逃げるとギルや経験値は得られないが、魔法修得値は得られる。
  • その戦闘でストラゴスがラーニング可能な技が使用されていた場合は覚えられる。


このような性質なので、ボス相手の場合、せいぜい崩壊前ベクタのガーディアンに使用して勝った気分になるくらいしか使い道がない。
しかし一方で、経験値なしで戦闘終了できるという特徴は低レベル時には役に立つ。
獣ヶ原やねむれるししを利用しなくても魔法修得値を稼げるわけだ。
また、低レベル時のおぼえたわざ修得にも活躍する。

その他、混乱状態を利用すると妙な現象がいろいろ発生するので、
以下にまとめてみた。
混乱技のいろいろな応用例
  • 混乱してケーツハリーを使うと、使ったキャラのみが画面外に吹っ飛んでいくが、実際は敵全体がジャンプしている。
    ジャンプした敵は見た目は変わらないが攻撃が当たらず、一定時間後に落ちてくる。
    ケーツハリーを使ったキャラは画面から消え、勝手に行動し続ける。
  • 混乱して敵にリレイズを使うと、リレイズ状態にできる。
    アンデッドにリレイズがかかった場合、倒された後のリレイズは失敗する。
    しかしアサシンダガーなどで即死効果が発動すると、アンデッド復活→リレイズで死亡となる。
  • アンテサンサンとモルボルのようなアンデッドと非アンデッドのグループに対し、非アンデッドにリレイズをかけ、
    アサシンダガーみだれうちで両方倒すと、生き返った非アンデッドの方がターゲットにできなくなる。
  • 敵にリレイズをかけてデジョンで消しても同様に敵は消えたままで、ターゲットにできなくなる。
    こうなった場合も、味方にバーサクをかければ攻撃できる。
  • 敵が一体の時にマッシュが混乱して敵にチャクラを使うと、
    マッシュのHPとは関係なく9999回復する。


見てわかるように、リレイズに関するものが主だが、コンフュ+ケーツハリーもかなり妙なことになるので、一度は試してみよう。


その他の知られていないバグ・小技

これまで紹介した以外にも、本作では無数のバグや面白現象が発見されている。
以下では、そうしたバグの中でもあまり知られていないものを中心に紹介していく。
こちらも長くなったので別ページで。


その他のバグ・小技のページ




ハードごとの違いについて

今からFF6をやりたい人のために、本作をプレイできるゲームハードと、各リメイクの細かな違いを解説しよう。
FF6には、SFCで最初に出たもののほかに3つのリメイクがある。PS、GBA、スマートフォン版(AndroidとiOS)がそれだ。
また、SFC、PS、GBA版はバーチャルコンソールやゲームアーカイブスで配信されてもいる。
それぞれの主な違いは、追加要素バグ修正にある。
追加要素に関しては、PS版はムービーとモンスター図鑑が、GBA版はモンスター図鑑に加え3つの魔石とクリア後のダンジョンが追加されている。
スマートフォン版は基本的にGBA版と同じのようだ。
一方のバグ修正については、後のリメイクになるほど可能なバグは減る傾向にある(新たに発生したものもあるにせよ)。
以上の違いを表にまとめてみよう。
FF6の機種ごとの違い一覧表
追加要素可能なバグ
ハード名ムービーモンスター図鑑追加魔石・ダンジョンバニシュデス機械装備回避率バグ
SFC   
Wii
(SFC版)
   
WiiU
(SFC版)
   
PS  
PS3・PSP・Vita
(PS版)
  
GBA    
WiiU
(GBA版)
    
Android・iOS    
違いはこのようになるが、もしどのハードでプレイできるかを知りたい場合は、
この表の一番左だけ見てもらえればいい。FF6は実に10種類ものハードで遊べるということだ。
載せたバグは影響の大きいもののみ。回避率バグというのは、物理回避率が誤って魔法回避率を参照してしまっている結果、
魔法回避率を128以上にするとあらゆる回避可能な攻撃を避けられてしまう(通称Vコーディー)というやつである。
これに加えて、WiiUバーチャルコンソールのSFC版とGBA版は、通常のセーブの他に、いつでもセーブできる機能を搭載している。
これのおかげでノーセーブ進行やデータ消滅の恐れのあるバグがやりやすくなるので、WiiUでやるのもおすすめ。
パッケージのGBA版に関してはわりとレアなうえに、値段も高騰しているという理由もあるし。

というわけで、選ぶ際の基準としては、
バグをまんべんなく試したいならSFC・PS版(配信されているものも可)、
有利なバグなしで手強いプレイを楽しみつつ、追加ダンジョンにも挑戦したいならGBA版以降を選べばいいだろう。
ただしGBA版は、グラフィックはかなり頑張っているものの、音楽と効果音は本家には及ばないので、
その点も考慮に入れておきたい。




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かにすらともよや