ここでは、悪魔城ドラキュラ全体の解説として、作品の特徴やステージクリア型と探索型の違いなど、
基本的なことを書いていこうかと思います。
このシリーズがいかに面白いのかということもばっちりアピールするので、
悪魔城ってどんな感じのゲームなのか気になっている人におすすめです。
シリーズの概要と特徴
悪魔城ドラキュラシリーズは、コナミが出している一連のアクションゲームで、
1986年にファミコンディスクシステムで発売された「悪魔城ドラキュラ」を皮切りに、20作以上も続いている。
「キャッスルヴァニア(Castlevania)」というタイトルの作品もあるが、これは海外での名称に合わせたもので、同じ悪魔城シリーズの作品だと思って構わない。
シリーズ全体に共通する特徴を挙げるならば、まずはアクションとしての
難易度の高さ。
特にステージクリア型に顕著で、出てくる敵それぞれが絶妙な配置とテンポで攻撃を仕掛けてくるので、
適当にごり押ししていては絶対に先に進めない。とはいえ理不尽な難しさではなく、
練習すれば着実にクリアできるようになるのが、面白さへと繋がっている。
第二の特徴は、
独特のゴシックホラー調の世界観。ブラム・ストーカーの小説を下敷きに、
実際の歴史の裏で、世界の各所で起こった戦いを描いているため、軽すぎず奇抜すぎず、ドラキュラ退治の雰囲気が味わえる。
ある程度はストーリーが繋がっており、シリーズをプレイしていくとベルモンド一族をはじめとするヴァンパイアハンターたちの歴史を追えるのも魅力だ。
三つ目の特徴は、シリーズの看板ともいえる
素晴らしい音楽の数々を挙げるべきだろう。
初代悪魔城からして印象的な曲だらけで、そうした名曲が何十作にわたって存在しているのだからたまらない。
過去作のアレンジ曲も多く見られるので、続けてプレイすると意外なところでニヤリとできたりもする。
総じて、
悪魔城シリーズはハズレは一本もなしと言えるほどの信頼のクオリティで、熱烈なファンも多い。
アクションが好きな人は、どの作品からでもいいのでぜひプレイしてみよう。
各作品の詳細や配信状況などは
このページで詳しく解説している。
ステージクリア型と探索型の違い
悪魔城シリーズの作品は、そのシステム面から
「ステージクリア型」と
「探索型」に分けるのが定番である。
つまり、世界観は同じものの、大きく分けて二つのタイプのゲームが悪魔城シリーズにはあるわけだ。
これはファン層にも言えるようで、一方はいいけどもう一方は認められない、という発言もちらほら見られる。
しかし、筆者としては
どちらのタイプもそれぞれの良さを持っているように思われるので、
ここでは両者の違いに加えて、その長所についても解説してみたい。
ステージクリア型の特徴
ステージクリア型ドラキュラは、基本的に初代から「血の輪廻」までが該当する。
その名の通りステージやブロックと呼ばれるエリアを一直線、あるいは分岐しながら進んでいく形式で、
ステージの最後に待ち受けるボスを倒せばクリアという、アクションとしては一般的なシステムだ。
後戻りはできないし、アイテムの持ち運びや成長要素は、基本的にないと思っていい。
そのため、ステージクリア型では共通して、とにかく慎重なプレイが要求される。
キャラはレベルアップしないが、何度も挑戦することによってプレイヤー自身が成長する。
こうした
上達の実感が得られるのが、探索型にはない長所である。
プレイヤーキャラが過度に強すぎない分、常に緊張感が保たれていることにもなる。
敵との真剣勝負といった感覚は、ステージクリア型悪魔城に勝るものはそうないだろう。
探索型の特徴
他方、探索型と呼ばれるのは「月下の夜想曲」以降の作品(ドラキュラ伝説ReBirthを除く)である。
探索型では通常のアクションの要素に加えて、ステージが迷路のようになっていて、
その随所にアイテムや敵、仕掛けが散りばめられている。そこを自由に探索しながら進んでいくわけだ。
これはメトロイドシリーズにも近い形なので、海外では二つを合わせて「メトロイドヴァニア」というジャンル名にもなっており、この形式に沿ったゲームも多数作られている。
加えて、キャラが成長する、装備を交換できるなどのRPG的要素も特徴だ。
現状の実力ではかなわなかったボスも、レベルアップして装備を良くすれば突破できたりする。
その他に、会話イベントやいろいろな条件によるエンディングの分岐、モンスター図鑑などの要素が盛り込まれているのも探索型ならではだ。
レベルアップや回復アイテムがあるため、どちらかといえば探索型は初心者向きといえるが、
裏を返せば適当なプレイでもごり押し可能なわけで、この点についての批判もある。
しかし、その点は自分で縛るなりして難易度を調整できるし、何より探索型は取れる戦術が多彩なために、
的確な装備や戦法でボスに挑めばぐっと楽になるという、「考える」要素がある。
この
戦術の幅の広さ、いかなるプレイも可能となる点は、ステージクリア型にはない長所である。
悪魔城シリーズはこのように2タイプに分類できるが、中にはどちらに入れていいのか迷う作品もある。
黙示録2作はアイテムはあるものの成長はなく、ステージごとに分けられているので探索要素のあるステージクリア型といえるし、
キャッスルヴァニアはむしろ後戻りのできるロックマンのようなステージ構成なので、これまた微妙である。
なのでこれらは厳密な区分というよりも、作品の傾向くらいに理解するといいだろう。
2D悪魔城と3D悪魔城の違い
もう一つのシリーズ作品の分類として、2Dのものと3Dのものに分けることができる。
ゲームの構成要素分析のページで説明したように、この場合の3Dというのはキャラクターや背景の描画方法ではなく、カメラが固定かどうかという点が大きい。
Xクロニクルは描画は3Dだがカメラは固定なので、2Dの方に入れるべきだろう。
そうすると3D悪魔城に該当するものは
黙示録とその外伝、
無印キャッスルヴァニア、
闇の呪印などの作品となる。
大多数が2Dなためにこれらは派生作という感じで、プレイ感覚もまったく違うために「悪魔城っぽさ」はあまり感じられない。
だからといってダメかというと決してそうではなく、3Dは3Dなりの良さが見られる。
闇の呪印なんかは武器がムチですらないが、独特のシステムのおかげで純粋なアクションとして面白い。
なのでこちらも、気になったらやってみるといいだろう。
おすすめのシリーズ作品
悪魔城シリーズで真っ先にやるべきはどれかと言われると、正直一つに絞りきれない。
それぞれが甲乙つけがたい名作ばかりだからだ。
あえて言うならば、ステージクリア型の中では、ステージ選択やキャラ交代による難易度調整が可能な
血の輪廻と、
そのリメイクであるPSPの
Xクロニクルがおすすめだろうか。
そこからシリーズを遡っていけば、徐々に難易度が上がるのでちょうどいいはずだ。
探索型ではXクロニクルにも入っている
月下の夜想曲か、
WiiUでの配信もある
白夜の協奏曲かというところ。
個人的にやってほしいのはGBAの
サークルオブザムーン。
とにかく、どれも素晴らしい作品なために絶対にこれ、というのは挙げづらいので、
ステージクリア型と探索型の違いを理解したうえで目についたものからやっても失敗はないはず。
このサイトでは↓にほぼ全作品の解説つき紹介を載せているので、
それを読んで良さそうなものを探してみるのもオススメ。
悪魔城シリーズ作品紹介はこちら