アンケート調査の概要 |
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解説 |
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この質問は、ラスボスの定番の要素である彼らの持っている野望について尋ねるものです。多くの場合「世界征服のために主人公の国を滅ぼす」など目的が複合的になっていることがありますが、できるだけ大きい目的のほうを採用しました(この場合なら世界征服)。 見てすぐわかるものがほとんどですが、「生物としての本能」というのは、ラスボスが単なる動物で、普通に活動している過程で何らかの驚異が生まれているケースです。 |
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ラスボスといえば遠大な野望は必須条件といえそうですが、実際に約4割が世界征服、約2割が世界の破壊で、7割ほどが世界全体をどうにかしたいという意図を持っています。 一方で完全には悪とはいえない目的もあり、「世界を救う」というのは明らかに勇者側の発想ですが、これらのケースではある種の魔王が主人公なのでそうなっています。 |
解説 |
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次に、その遠大な野望が達成できたかを尋ねてみました。終了時点で、上記の目的が果たされたかどうかで判断しています。 |
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魔王の野望は大きいけれども、その失敗率も相当なもののようです。特に世界征服や世界の破壊の場合、最終的な成功率は0パーセントです。目的を達成できたのは、自分が倒されることがプランに組み込まれている場合のみでした。 この結果は、魔王のプランがいかにずさんかということを表しているでしょう。「世界はワシのものだ」とか言う前に、もう少し身の丈に合った短期目標を立てるべきです。 |
解説 |
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この質問では、ラスボスがどのような存在かを聞いています。種族のうち「異種族」というのは魔族など人間型の別種族を、「異生物」はドラゴンなど人間でない生物を指しています。 身分は判断が難しかったものも多いですが、「組織の長」は何らかの集団の親玉を、「組織の一員」は集団のメンバーのことです。「個人」はどうにも分類できない、一般人のケースです。 |
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首謀者ベースの場合は、種族は人間が最多のようです。次に異種族が続くなど、総じて人間タイプが多いといえます。身分もさまざまで、組織の長より組織の一員のほうが多いというのも意外な結果です。 正真正銘の「魔王」を名乗っているのは17%と、意外と少ないですね。 |
解説 |
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こちらは、首謀者が呼び出した存在の種族と身分をまとめました。つまりラスボスがどのような存在かという質問です。首謀者がそのままラスボスの場合は、こちらにも上と同様の回答になっています。Q2-1のグラフと比べてみましょう。 |
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ラスボスベースになると人間や異種族が減りますが、まだまだ人間が最多カテゴリーであることに変わりはありません。伸びたのは邪神や邪悪な心のほか、機械もそこそこあるのには驚きです。 |
解説 |
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先ほどの質問で、必ずしも組織のトップが首謀者となってはいないケースがあったので、自分より上の者を倒して首謀者となったケースについて尋ねてみました。つまり下克上が起こった割合についてです。 |
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見ての通り、約1割は下克上に成功しています。身分の質問と比較すると、そもそも悪の組織が存在している割合はそこまで多くないので、それを踏まえると下克上率は高いといえそうです。 |
解説 |
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この2つの質問では、首謀者となる存在が物語上いつ登場し、いつ首謀者であることが明らかとなったかを聞いています。時期は大まかに判断しています。 右のグラフは登場時期と首謀者になった時期のギャップがある場合をカウントしました。 |
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ここからわかるのは、首謀者たる人物はいつストーリー上に現れていたかおよび、すでに登場していた人物が意外にもラスボス、といったケースがどのくらいあるかです。左のグラフからは、最後の最後つまり最終戦闘直前になってこいつのせいだったというのがわかる例もそこそこあるのが見て取れます。 右のグラフからは、序盤に登場しており、下克上や正体を明かすことで終盤に悪の元凶であることが判明するパターンが多いのがわかります。 |
解説 |
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ここでは、魔王がどこからやって来たのかという出自を集計しています。異世界の中でも、「魔界」と明言されているものは分けて扱っています。 |
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このグラフからは、敵が異世界や別の星からの侵略者かどうかということがわかります。実際に、半数程度が何らかの点で通常世界とは異なる領域からやって来ています。 |
解説 |
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これらの質問は、首謀者が根城としていた場所と、最終的にラスボスと戦った場所を尋ねています。待ち受けていた場所は最後のダンジョンの環境から、戦闘の舞台は最終戦闘の背景から判断しています。 戦闘の舞台は本来なら根城と一致するはずですが、最後の戦闘の際だけ別空間に移動するケースが思いの外多いので、別に集計してみました。 |
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左のグラフからは、いわゆるラストダンジョンとしてどのような場合が選ばれているかがわかります。定番の城や洞窟、神殿や基地に加え、山なども意外と見られます。 右のグラフでは、圧倒的な宇宙空間の人気っぷりが示されています。何せ元から宇宙なのは1例だけなので、残る24例は戦闘中だけ宇宙空間に移動したことがわかります。同様に空中や亜空間も舞台として人気があります。 |
解説 |
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この質問では、最後の戦闘で首謀者がどのような戦い方をしたかを集計しています。ここで重要なのは、「自分より強大な存在を呼び出す」および「(意図せず)強大な存在を呼び出す」の場合のみが、他の質問でも首謀者とラスボスが別でカウントされているということです。逆に、残る8割のケースでは首謀者とラスボスは一致しています。 |
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魔王といえば変身というのは定番ですが、実際4割以上がその特技を持っていました。何かしら呼び出すパターンも2割が該当しますが、一部は意図せず呼び出されたもので、ある種のポッと出のラスボスがこれです。 |
解説 |
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続いて、変身ができるラスボスの変身回数についてです。変身は、一旦戦闘が終了するパターンと戦闘中に変化するパターンがありますが、両方とも回数に含めています。 |
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「オレはまだ2回も変身を残している」みたいなことがよくある印象ですが、実際見てみると複数回変身できるケースは珍しいです。一方、戦闘中に6回も7回も変形する方もいらっしゃいましたが。 |
解説 |
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ラスボスの戦闘能力についての質問です。複数回答ありで、可能な行動を何種類かに分けてみました。「武器使用」は見た目が武器を持っている場合です。 |
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魔王というのは何ができるのか。その疑問への回答がここにありますが、結果は比較的ばらけています。魔法は当然として、4分の1は回復もするというのは意外かもしれません。一方で定番といえる「強化した能力を元に戻す」もそれなりの数見られます。 |
解説 |
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続いて、ラスボスの数々の特技の中でも最強のものはどんな技化を尋ねました。名称やエフェクトから判断していますが、「宇宙技」というのは隕石やビッグバンなど宇宙や空間に関係するもの、「自然現象」というのは稲妻や竜巻など地球上の現象を指しています。 また「無敵」は例外的ですが、特定の手段を取らないと絶対に倒せない状態のラスボスをこれに含めました。 |
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魔王の奥の手は何か、これも気になるところですが、隕石などの空間操作に強烈な炎や吹雪、雷などが定番のようです。生物でありながらビームを出す魔王も少なからずおりました。 |
解説 |
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これは明快な質問ですが、ラスボス以上の存在について尋ねています。実力の問題ではなく、その後で戦えるようになる相手がいるかどうかで判断しました。 |
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予想できる通り、隠しボスについての質問です。対象にした作品が古めなので少なすぎる気もしますが、それでも一定数は隠しボスが存在しています。 |
解説 |
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今回の目玉となる質問です。首謀者が勇者と戦う際に、どのようなことを語ったのかを集計しました。 例を示しましょう。「〜帝国が世界を支配するのだ」といったものが「目的への意気込み」、「お前はここで敗れるのだ」が「倒すと宣言」、「我は魔界の王〜なるぞ」のようなケースが「強大さをアピール」に含まれています。また「我に挑むとは愚かな人間よ」は「罵倒する」の分類です。 |
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魔王は勇者と何を話すのか。これは意外とわかっていなかったことです。結果を見てみると、「意気込み」「倒すと宣言」「強大さをアピール」「目的を明かす」が主要な例のようです。 一方、思想面での議論や、勇者への勧誘というのは意外と少ないということがわかりました。 |
解説 |
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さらに、今度は倒された後の会話も集計してみました。 「この〜が倒されるとは」が「敗北に驚く」、「私が倒されても悪は必ずまた現れる」といったケースが「悪の復活を予言」、「〜が果たせないとは無念」が「計画の失敗を嘆く」に分類されています。 |
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「私が倒されても、人間の心に悪がある限り第二第三の〜」という言葉はいかにもな定番というイメージがあるでしょうが、集計してみるとその割合は1割程度で、ただ驚いているケースのほうが多いです。 少数回答には多様な事例が見られますが、中でもラスボスが完全に改心したのはわずか1例のみでした。悪の帝王というのがいかに頑固な存在かがここからうかがえるでしょう。 |
解説 |
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最後に、勇者に倒された後で魔王が生きていられたかどうかを調べてみました。「一時的に消滅した」というのは封印など、復活の可能性があるものが含まれています。 |
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勇者の生還率が96%なのに対し、倒された魔王は7割が亡くなっています。これはむしろ、悪は欠片も残さず叩き潰すという、勇者の残虐さが現れているといえるでしょう。武力に頼らずに、対話で問題を解決する姿勢が求められているのではないでしょうか。たとえ相手が世界征服を企む魔王だとしても。 |